研究分担者 |
馬場 信弘 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10198947)
大塚 耕司 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (90213769)
有馬 正和 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (70264801)
山田 智貴 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (90240027)
新井 励 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (60508381)
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研究概要 |
日本の沿岸域にある閉鎖的な海域では環境悪化が進み,その状況を詳細に把握し管理・保全・修復することが重要な課題となっている.これまで,環境を把握するためのモニタリング技術の開発は行われているものの,計測データのみで状況を把握するには十分なレベルではなく,さらなる計測項目の拡充や計測の時空間解像度を上げる努力が必要である.本研究では,本研究では,新しい環境モニタリングシステムを開発し,それを環境管理に利用することを最終目標に目指し,新しい計測システムの開発と環境シミュレーション手法の確立,さらにその二つの統合化システムの構築を3本柱として研究を進めている. 本年度は最終年度であることから,開発してきた計測器のプロトタイプを構築し,実地実験によって実用性を検証することや,その応用性を広げる研究を行った.具体的には,分光スペクトルを用いた計測手法では,海水の紫外吸光スペクトルを計測する計測装置を開発し,現場におけるDINoxの鉛直プロファイルの計測に成功した.さらにこの原理を応用させ,硫化水素の計測に適用できることも明らかにした,またDINの連続計測装置は自動連続計測できるように改良し,いくつかの海域における連続計測に成功した.可視域の分光画像を計測し,そこから濃度分布を計測する手法においては,理論式を広域分布計測が可能になるような改良を行い,実際の現場海域における分布計測に成功した.さらに,計測値とシミュレーションの統合化においては,DIN連続計測器を用いた連続計測結果を用いて,シミュレーションと同化し,神戸空港内海の窒素収支変動を詳細にとらえることができた.
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