研究概要 |
本研究では,沿岸海域における環境モニタリングシステムの問題点である,データの時間・空間解像度が不足していることや,計測項目が少ないことを解決するために,画像計測・化学計測・音波計測など様々な技術を拡張した,新しい計測技術の開発を行った.その結果,海水中の溶存無機態窒素(DIN)を簡易な方法で連続的に計測する手法を開発に成功した.また亜硝酸態窒素と硝酸態窒素の紫外吸光特性を用いて,化学的反応を使わずにこれらを計測する方法を開発した.一方,時間・空間解像度の拡充としては,海面の分光スペクトル画像を習得しその情報を使うことで,植物プランクトンや懸濁物の表層分布を取得する手法の開発した.さらに超音波流向流速計で計測される音響散乱情報を解析することで,水中の濁度分布を得ることに成功した.これらの新たに開発された計測技術を発展させ,利用することによって沿岸域環境の詳細な把握が期待される.
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