研究課題
レーザー核融合用低密度材料は、単に低密度なだけでなく、10ミクロン程度の薄膜化とそれに比べて数桁低い空隙構造が求められてきた。また、光学的計測のために、可視域で透明であることも求められ、そのために空隙構造が数百ミクロン以下であることも必要である。FIREX-I計画のために、厚み20ミクロン、直径500ミクロン、空隙構造200nm、密度100mg/ccの材料が新規に開発されたが、FIREX-IIでは10mg/ccの密度とさらなる空隙構造の微細化が求められている。昨年度は、空隙構造のサイズを支配する因子を、プラスチックの分子と合成時に用いる溶媒分子の相互作用の観点から議論し、空隙構造の支配因子に関して一つの見通しを立てることができた。本年度は、そのカプセル化を研究し、これまではFIREX-I用の材料に添加剤として使用していたフロログルシノールカルボン酸・ホルムアルデヒド重合体をカプセルの母材として用いてカプセル化することに成功した。FIREX-I計画の進行に伴い、いくつかのターゲットデザインが変更されたが、それらに関しても製造技術を開発した。そのうち本研究に直接関わる要素として、臭素を含んだアプレータカプセル、カプセル外表面の平滑化があげられる。いずれの課題についても今年度に大きな成果を上げることができた。一方で、低密度化に関しても、新規材料の探索を続けている。
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Fusion Sci. Technol. 印刷中
Laser Particl. Beams 26 (3)
ページ: 449-453
Phys. Plasmas 15 (9)
ページ: 092109-1-092109-6
http://www.ile.osaka-u.ac.jp/