エネルギースパークリング(微弱なあるいは間欠的なエネルギーを貯蔵し、パルス的に大出力で放電すること)を可能とする新型二次電池を開発するための基礎研究を行った。Ni/MHの電極である水酸化ニッケルと水素吸蔵合金をFCBシステムに適用し、既存のNi/MH二次電池のエネルギー密度を大幅に向上させることを目的として、過充電により発生する気体を蓄えられる実験装置の設計・製作を行い、その実験装置を用いてセルの二次電池特性及び燃料電池特性を調べ、FCBシステム性能を評価した。 負極としてランタンニッケル系の水素吸蔵合金を正極としてNi(OH)2と少量のMnO2の混合物を用いてFuel Cell/Battery(FCB)システムの構築を行った。その結果、・正極規制の全電池実験(負極量:正極量=10:1)から、過充電(SOC200%、SOC300%)の際に水電解による発生した酸素ガスを放電時に消費することによりセルの放電容量が向上した。・正極に酸素ガスを供給しながらCV測定および定電流放電実験を行い、二次電池性能及び酸素還元性能の両機能を持つことを明らかにした。
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