研究課題/領域番号 |
19370043
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
芳本 忠 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (60088870)
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研究分担者 |
伊藤 潔 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50201926)
中嶋 義隆 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80372770)
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キーワード | トリパノソーマ / マラリア / オリゴペプチダーゼB / プロテアーゼ / 感染症 / 結晶解析 / アミノペプチダーゼ / 阻害剤 |
研究概要 |
トリパノソーマのオリゴペプチダーゼB酵素とマラリアのメチオニンアミノペプチダーゼにまず焦点を当て立体構造解析と阻害剤の開発を行うことが目標である。 (1)トリパノソーマのオリゴペプチダーゼBがキー酵素である。トリパノゾーマのオリゴペプチダーゼB遺伝子をクローニングし、発現ベクターに組み込み大腸菌で高発現することに成功している更に、30リッターの培養で、菌体破砕液からNiカラムとDEAE-Toyopearlカラムクロマトグラフィーにより約1gの精製酵素を得ることに成功した。予備実験としてではあるがハンギングドロップ蒸気拡散法でトリパノゾーマのオリゴペプチダーゼBの結晶を得ている。一方、我々はMoraxella lacunataのオリゴペプチダーゼBについて研究し、酵素の結晶化を行った。 (2)マラリアのメチオニンアミノペプチダーゼがキー酵素である。マラリアのメチオニンアミノペプチダーゼ遺伝子のノックアウトすると致命的となり、細胞分裂に関与するとされている。本研究では酵素に特異的な阻害剤を開発し治療薬として利用しようとするものである。本年は酵素遺伝子をクローニングした。大腸菌で活性ある状態で発現する事を検討中である。 (3)トリパノソーマやマラリアはアミノペプチダーゼNを持ち、ペプチド代謝によりアミノ酸への分解し栄養摂取に重要でキー酵素となる。塩基配列から大腸菌アミノペプチダーゼNと非常に配列が類似することから、大腸菌の酵素をもとに比較検討した。 (4)他の感染症原因酵素の解析:感染菌の感染機構を明らかにする上で、種々のプロリン特異性ペプチダーゼについても、酵素遺伝子をクローニングし、大腸菌で発現し、酵素の結晶解析を行い構造決定を行った。
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