研究概要 |
トリパノソーマやマラリアは多くの患者がありながら有効な治療薬が少なく熱帯地方で多くのヒトが亡くなっている。我々は新規治療薬を目的として、原虫の代謝系酵素に焦点を当て、酵素とその阻害剤を研究した。 (1)マラリア原虫のメチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤:プロリルアミノペプチダーゼを用いた新規メチオニンアミノペプチダーゼ測定系を開発し、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害化合物のスクリーニングを行った。 (2)トリパノゾーマのオリゴペプチダーゼB:酵素の結晶化を行い、結晶構造解析を行った。結晶パラメータは、格子定数a=b=123.9,c=248.0A,γ=120°を持つ、単純格子の三方晶系(P hexagonal)に属する結晶系であることを明らかにした。 (3)アミノペプチダーゼNとプロリルオリゴペプチダーゼに対する特異的阻害剤についても研究した。
|