研究課題
平成21年度の交付申請書に記載した4つの目的について、以下のような研究成果が得られた。1.Draperへの結合に必要なPretaporter分子内領域の決定Pretaporterは小胞体の管腔に存在するタンパク質であり、分子内に3つのチオレドキシン様配列を持つ。組換え型タンパク質を使った結合実験により、2つのチオレドキシン様配列を含むアミノ末端側の約2/3の領域がDraperとの十分な結合性を示すことがわかった。2.&3.Pretaporter刺激時のDraper細胞内領域のチロシンリン酸化およびCed-6との結合性の解析Draperを発現する細胞株を組換え型Pretaporterをコートした容器で培養して、その抽出液について免疫沈降とウェスタンブロッティングを組み合わせた解析を行った。その結果、Pretaporter刺激により、チロシン残基がリン酸化されたDraperの量およびDraperに結合したCed-6の量がともに増加することがわかった。これにより、Pretaporterの結合でDraper細胞内領域のチロシン残基がリン酸化され、そこにCed-6が結合することで貪食誘導性の情報伝達経路が活性化されると考えられた。4.Draperチロシンリン酸化の貪食反応誘導への必要性の検定チロシンリン酸化を受けないようにアミノ酸配列を変化させたDraperを発現する培養細胞株および正常型Draper欠損ハエは作成途上にあり、本報告書作成時点までには結論が得られなかった。
すべて 2009 その他
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