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2007 年度 実績報告書

細胞内小器官ゴルジ体・小胞体の形成維持のための分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 19370088
研究機関九州大学

研究代表者

近藤 久雄  九州大学, 医学研究院, 教授 (20205561)

研究分担者 十津川 剛  株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 研究員 (90399684)
キーワードゴルジ体 / 小胞体 / 膜融合 / p97ATPase
研究概要

我々が1997年に発見した細胞内膜融合機構p97/p47経路に加えて、この程新規膜融合機構p97/p37経路を発見することが出来た。試験管内ゴルジ体再構成系を用いてp37の機能を検討した結果、p37単独では膜融合能を呈せず、p97/p37複合体を形成すると膜融合を引き起こすことが分かった。この新規膜融合経路の分子機構は、p97/p47経路とは幾つかの重要な点で異なっていた。例えば、受容体としてsyntaxin5ではなくてGS15を必要とし、同時に小胞繋留装置p115-GM130複合体を必要とする。さらに興味深いことに、VCIP135を必要とするものの、その脱ユビキチン化活性は新経路では必要ではなかった。
このp97ATpaseによる異なる二つの膜融合経路の分子機構を解明するために、VCIP135の結合蛋白質を探索した。その結果、分子量87kDaの新規蛋白質を同定することが出来たので、それをp87と命名した。p87はVCIP135に結合して、その脱ユビキチン化活性を活性化する因子であった。その細胞内局在はゴルジ体であり、siRNAによりp87の発現を抑制すると小胞体の網状構造には変化が見られないもののゴルジ体は小胞化した。試験管内ゴルジ体再構成系でも、抗p87抗体はp97/p47経路によるゴルジ体の再構成を阻害したが、p97/p37経路は阻害しなかった。以上から、このp87はゴルジ体の再構成に働くp97/p47経路に特化した新規必須因子であることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] ANALYSIS OF NUCLEOTIDE BINDING TO P97 REVEALS THE PROPERTIES OF A TANDEM AAA HEXAMERIC ATPASE2008

    • 著者名/発表者名
      Louise C.B., et. al.
    • 雑誌名

      J.Biological Chemistry (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] p97ATPaseによる細胞内膜融合とユビキチン2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 久雄
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      横浜(パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2007-12-15
  • [学会発表] ゴルジ体・小胞体の形成と維持のための分子機構を探る2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 久雄
    • 学会等名
      第4回可視化技術ワークショップ
    • 発表場所
      東京(日本女子大)
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] p97ATPase-mediated biogenesis of the Golgi and ER.Symposium Organelle assembly and dysfunction2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 久雄
    • 学会等名
      第59回日本細胞生物学会・第40回日本発生生物学会 合同大会
    • 発表場所
      福岡(福岡国際会議場)
    • 年月日
      2007-05-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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