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2008 年度 実績報告書

昆虫の初期形態形成システムにおけるギャップ遺伝子群の機能進化

研究課題

研究課題/領域番号 19370095
研究機関徳島大学

研究代表者

野地 澄晴  徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40156211)

研究分担者 大内 淑代  徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (00253229)
三戸 太郎  徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (80322254)
キーワードコオロギ / 初期形態形成 / Otd / miRNA / 細胞移動 / トランスジェニックコオロギ / caudal
研究概要

コオロギ型発生様式は、シンシチュウム後に、発生初期に頭部と胸部が形成され、その後に後部が伸長する。この発生様式はショウジョウバエのシンシチュウムの間に総ての体節が形成されるショウジョウバエの初期発生とは異なるが、同じタンパク質が形態形成に使用されている。この謎解明するために、トランスジェニックコオロギを世界初に作製する技術を、piggybackを用いて開発した。アクチンプロモターでGFPを発現するコオロギを用いて、まずコオロギの初期発生の細胞の移動について観察を行った。その結果、初期に卵の表面付近で形成された細胞は、まず左右に独立に移動し、細胞集団を形成し、その後その左右の集団は中央腹側に移動し、胚を形成することがわかった。ショウジョウバエの胚の前部の形態形成に関与するOtdの発現を調べた結果、卵巣からこの遺伝子が発生に重要な役割を担っていることがわかった。このことは、コオロギの初期発生においては、細胞分裂を制御している可能性が示唆された。また、caudal遺伝子のRNAiによる、後部の形態形成の運動の異常を調べた。その結果、腹側のセグメントの伸長が生じないこともわかった。これらの方法を用いて、初期胚において細胞膜が形成される時期を厳密に特定し、転写因子の拡散と初期発生との関連を解明する。一方、初期胚のmiRNAがについて、調べた結果、miR8について保存されていることがわかった。しかし、ショウジョウバエの胚で発現しているmiR8は頃小城胚では発現しておらず、間葉の細胞に発現し、筋肉形成に関与していることが示唆された。これらの結果から、miR8の機能はショウジョウバエとコオロギでは異なる可能性があることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Transposition of the vertebrate Tol2 transposable element in Drosophila melanogaster2008

    • 著者名/発表者名
      Urasaki A.
    • 雑誌名

      Gene. 425

      ページ: 64-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dynamic expression patterns of vasa during embryogenesis in the cricket Gryllus bimaculatus.2008

    • 著者名/発表者名
      Mito T.
    • 雑誌名

      Dev Genes Evol. 218

      ページ: 381-387

    • 査読あり
  • [雑誌論文] EGFR signaling is required for re-establishing the proximodistal axis during distal leg regeneration in the cricket Gryllus bimaculatus nymph. 2008 Jul 1 ; (1) : . Epub 2008 Apr 15.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakamura T.
    • 雑誌名

      Dev Biol. 319

      ページ: 46-55

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular basis for proximodistal respecification in insect leg regeneration2008

    • 著者名/発表者名
      Mito T.
    • 学会等名
      第41回日本発生生物学会
    • 発表場所
      徳島郷土文化会館
    • 年月日
      2008-05-28
  • [図書] The Two-Spotted Cricket Gryllus bimaculatus : An Emerging Model for Developmental and Regeneration Studies2008

    • 著者名/発表者名
      Mito T.
    • 総ページ数
      331-346
    • 出版者
      Cold Spring Harbor Laboratory

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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