研究概要 |
代表研究者らは、単一細胞から定量的かつ再現性良く発現遺伝子を増幅し、Highdensity oligonucleotide microarrayにて解析可能とする系を確立(Kurimoto K et al Nuc.Acids Res.,34,e42,2006;NatureProtocols,2,739-752,2007)、この方法を用いて、未分化と考えられてきた発生3.5日目の胚盤胞内部細胞塊がすでに胚体外胚葉及び原始内胚葉細胞への分化を開始していることを示した(Kurimoto K et al Nuc.Acids Res.,34,e42,2006;Saitou M, et. al.,Reprod.Biomed.Online,16,26-40,2008)。この単一細胞マイクロアレイ法を用いた解析をさらに発展させるため、ドイツマックスプランク研究所の柊卓志博士を共同研究者として、マウス初期胚における細胞系譜分化機構のさらなる解析、また生殖細胞形成過程に置けるBlimp1及びPrdml4を核とした転写制御因子ネットワークの解析を推進中である(Kurimoto et al in revision:Yamaji M et al submitted)。また、本方法論を用いて、神経幹細胞からの神経系形成過程、glioblastoma stem cellの同定、X-reactivationを起こす分子機構の解析を共同研究として推進している。
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