研究課題/領域番号 |
19380003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 薫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70183994)
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研究分担者 |
三村 徹郎 神戸大学, 理学部, 教授 (20174120)
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キーワード | フィチン酸 / 飼料 / イノシトールーリン酸合成酵素 / 遺伝子組換え植物 / ファトレメディエーション / 環境浄化 / 分子育種 / アリューロン層 |
研究概要 |
世界の多くの湖沼では流域からのリンの流入による富栄養化が進行しており、リンの流入を減少させること、および汚染された湖沼からのリンの回収が望まれている。植物種子に大量に蓄積するリン貯蔵物質フィチンを根や葉などの栄養器官に蓄私させることができれば、リンの超集積植物として湖沼からのリン回収に役立つ環境浄化植物が実現できる。また、消化の悪いフィチンを減少させて無機リンの形で種子に貯蔵させれば、畜舎から排出されるリンを軽減する環境負荷低減植物が実現する。本研究では、フィチン酸合成経路を明らかにし、その情報をもとに遺伝子組換え技術を用いてフィチン酸合成を制御し、高フィチン含有植物および低フィチン米を作出することを目的とする。 1.フィチン酸合成経路の解明 イノシトール三リン酸5/6キナーゼの2遺伝子の発現抑制組換えイネおよび高発現組換えイネの解析から2遺伝子がフィチン酸合成に関与することを明らかにした。 2.プロモーターの開発 フィチン蓄積部位のうち、胚形成に影響がないアリューコン層でのフィチン酸合成抑制を目指すためアリューロン層特異的発現プロモーターを探索した。マイクロアレイ解析およびRT-PCR解析により、2候補遺伝子を特定した。また、オレオシンプロモーターを改変してアリューロン層特異的プロモーターを開発するため、胚での発現を誘導する可能性の高いcis配列を同定し、それを除去したプロモーターを作出した。 3.環境浄化植物作出に向けて フィチン酸合成の最初と最後のステップで働く2遺伝子の高発現組換えイネを交配し、後代を得た。後代から導入遺伝子をホモに持つ優良系統を選抜した。
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