1.19年度に行った異種染色体添加パンコムギ系統の製パン性スクリーニングで選抜した系統の中からAgropyron elongatumに由来する高分子量グルテニンの配列を決定し、コムギの配列と比較した。 2.Agropyron intermediumからも同様にして、製パン性を向上させる高分子量グルテニン遺伝子をクローニングした。この配列は内部に繰り返し配列が含まれており、塩基配列の決定に障害が生じたため、外注により行うこととした。 3.2次元電気泳動法を研究室に導入し、添加系統や合成6倍体系統(マカロニコムギと野生種タルホコムギの複二倍体)を解析し、異種ゲノム、異種染色体をもつ系統に特異的に見られるタンパク質を同定した。 4.異種染色体の存在によって、高発現あるいは低発現するコムギのタンパク質を2次元電気泳動により同定し、その原因解明のために、質量分析装置に用いるための、試料を準備した。 5.有望な添加系統とナリテトラソミック系統を交配し、異種染色体をコムギの1A染色体と置換した系統を作った。
|