研究課題/領域番号 |
19380009
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
平沢 正 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (30015119)
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研究分担者 |
大川 泰一郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (80213643)
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キーワード | イネ / 吸水能力 / 浸透的吸水 / 受動的吸水 / 染色体断片置換系統 / 根 / 水の通導抵抗 / 量的形質遺伝子座 |
研究概要 |
本年度は、まず、吸水能力を簡易に量的に評価する方法を確立し、次いで、吸水能力の高いハバタキの染色体断片をササニシキの染色体に置換した染色体断片置換系統(CSSL)から吸水能力の高い系統を選び、この系統の特徴を明らかにした。 1.簡易吸水能力評価法の確立:茎基部からの出液速度および木部液と土壌液の浸透ポテンシャルとから、浸透的吸水過程における根の水の通導抵抗を算出できる。この方法で求めた水の通導抵抗と従来の蒸散速度と葉の水ポテンシャルから求めた受動的吸水過程における水の通導抵抗とを、品種、生育段階を変えて比較した。その結果、両者の間には密接な直線的関係があることが分かった。さらに、浸透的吸水過程における水の通導抵抗は、従来の受動的吸水過程における水の通導抵抗に比較して、測定の労力が数分の一で済むことが併せて分かった。以上の結果から、浸透的吸水過程における水の通導抵抗を求めることによって、従来受動的吸水過程における水の通導抵抗で評価していたイネの吸水能力を簡易に評価でき、この浸透的吸水過程における根の水の通導抵抗を求める方法は吸水能力の量的形質遺伝子座(QTL)解析に有効に使えることが分かった。 2.吸水能力を高くすることに関わる遺伝子座の推定:ササニシキとハバタキのCSSLの吸水能力を、浸透的吸水過程における水の通導抵抗と受動的吸水過程における水の通導抵抗を組み合わせて、評価した。その結果、第3、4、8染色体に吸水能力を高めることにかかわる染色体領域のあることが推定された。そして、第4、8染色体に推定された染色体領域は、根の量を増加させることに関わっていることが併せて推察された。
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