研究課題/領域番号 |
19380019
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米森 敬三 京都大学, 農学研究科, 教授 (10111949)
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研究分担者 |
佐藤 明彦 果樹研究所, ブドウ・カキ研究チーム, 上席研究員 (30355440)
田尾 龍太郎 京都大学, 農学研究科, 准教授 (10211997)
山根 久代 京都大学, 農学研究科, 助教 (80335306)
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キーワード | 甘渋性決定遺伝子 / 倍数体 / DNAマーカー / AFLP / 羅田甜柿 / 定量PCR / マメガキ |
研究概要 |
これまでに構築した約400kbpからなるカキの近縁二倍体種マメガキ(D. lotus)コンティグのシークエンスを用い、コンティグ内の様々な位置でプライマーを作成し、これらプライマー組でのPCR増幅産物の有無と日本タイプの甘渋性の連鎖関係を甘渋性が確定できている育種集団を用いて調査した。その結果、日本タイプの甘渋性形質発現に関与する遺伝子は、構築したコンティグの約100〜200kbp上流に存在することが示唆され、マメガキのコンティグをさらに延長することで、遺伝子が存在する領域を絞り込み、日本タイプの甘渋性形質発現を制御する遺伝子の単離が可能となるものと推測された。 一方、中国の完全甘ガキ'羅田甜柿'が有するタンニン蓄積を抑制する優性遺伝子の探索のために、BSA (bulked segregant analysis)を利用したAFLP (amplified fragment length polymorphism)分析を実施したところ、この優性遺伝子に連鎖したマーカーをRO-1からRO-7まで見出し、これらマーカーを用いた'羅田甜柿'の交雑個体集団の分析により、中国タイプの甘渋性発現に関与する遺伝子の領域をこれらのマーカーで絞り込むことが出来た。ただ、この領域はまだかなり大きく、遺伝子単離のためにはさらなるマーカーの探索が必要であることが示唆された。 最後に、六倍体であるカキのゲノム構造を、日本タイプの甘渋性連鎖マーカーを増幅するためのプライマー組みを利用して定量PCR分析により解析したところ、カキは同質六倍体であることを示唆するデータを再確認した。
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