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2009 年度 実績報告書

ニホンナシ自家不和合性を制御するS遺伝子座の分子遺伝学的・組織学的解剖

研究課題

研究課題/領域番号 19380020
研究機関神戸大学

研究代表者

安田 剛志 (高崎 剛志)  神戸大学, 農学研究科, 准教授 (30314511)

研究分担者 朴 杓允  神戸大学, 農学研究科, 教授 (20147094)
キーワード自家不和合性 / ニホンナシ / S-RNase / F-boxタンパク
研究概要

ニホンナシの花粉側S遺伝子もサクラ亜科と同じユビキチンを介したタンパク質分解系に関与するF-boxタンパク質遺伝子であると予想される.ニホンナシの花粉側Sを同定するため,S-RNase周辺のBACコンティグ上に存在するF-boxタンパク質の配列解析を進め,今年度はS_2-RNaseの上流域とS_3-RNaseを含むBACクローンの配列を解析した.得られた配列からGENSCANにより遺伝子を予測し,BLASTXを用いたホモロジー検索した結果,S_2-RNaseの上流域に5個の新規F-boxタンパク質遺伝子が見出された.S_3-RNaseを含むBACクローンにはF-boxタンパク質遺伝子は存在していなかった.現在までにS_4-Nasc上流290kbと下流359kbに6個,S_2-RNase上流166kbと下流121kbに10個の花粉特異的なF-box遺伝子が存在することが明らかになった.これらのF-boxタンパク質は分子系統樹により2つのグループ(IとII)に分類された.グループIIはハプロタイプ間での多型性に乏しく(92%の同一性),花粉側Sである可能性は低く,グループIのF-box遺伝子が花粉側S遺伝子候補となりうると考えられた.
一方で,S_3ホモ個体の雌しべにS_3およびS_4ホモ個体の花粉を受粉し,S_3-RNase抗体を用いたイムノゴールド法により,和合・不和合花粉管でのS-RNaseの局在を解析した.金粒子は和合花粉管内にも検出され,S-RNaseは非特異的に花粉管に取り込まれていることが明らかになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Characterisation of partial self-compatibility in the European pear cultivar, 'Grand Champion'.2009

    • 著者名/発表者名
      Moriya, Y.
    • 雑誌名

      J.Hortic.Sci.Biotech. 第84巻・第1号

      ページ: 77-82

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Renumbering the S-RNase alleles of European pears(Pyrus communis L.)and cloning the S109-RNase allele.2009

    • 著者名/発表者名
      Goldway, M.
    • 雑誌名

      Scientia Horticulturae 第119巻・第9号

      ページ: 417-422

    • 査読あり
  • [雑誌論文] S-genotype assignments of local cultivars in Japanese pear 'Senryo', 'Kuroki', and 'Hogyoku'.2009

    • 著者名/発表者名
      Okada, K.
    • 雑誌名

      J.Japan.Soc.Hort.Sci. 第78巻・第1号

      ページ: 55-60

    • 査読あり
  • [学会発表] ニホンナシS4-RNase周辺BACコンティグの塩基配列解析2009

    • 著者名/発表者名
      岡田和馬
    • 学会等名
      園芸学会平成21年度秋季大会
    • 発表場所
      秋田大学(秋田県)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] ニホンナシ花柱内における不和合花粉管先端部の微細構造の変化2009

    • 著者名/発表者名
      河野友美
    • 学会等名
      園芸学会平成21年度秋季大会
    • 発表場所
      秋田大学(秋田県)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] Ultrastructural observation of the compatible and incompatible pollen tube in the style in S-homozygotes of the Jananese pear.2009

    • 著者名/発表者名
      河野友美
    • 学会等名
      6^<th> International Symposium on Electron Microscopy in Medicine and Biology
    • 発表場所
      神戸大学(兵庫県)
    • 年月日
      2009-09-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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