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2007 年度 実績報告書

トマトモザイクウイルス複製タンパク質によるRNAサイレンシング抑制機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19380031
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

飯 哲夫  独立行政法人 農業生物資源研究所, 植物科学研究領域, 領域長 (40157813)

研究分担者 石川 雅之  植物科学研究領域植物, 微生物間相互作用研究ユニット, 上級研究員 (70192482)
キーワードウイルス / 植物 / RNAサイレンシング / サイレンシングサプレッサー
研究概要

本研究は、植物がウイルスに対して示す主要な防御反応であるRNAサイレンシングの誘起機構およびウイルスがもつRNAサイレンシングサプレッサーの作用機作の解明を目的とする。本年度は、RNAサイレンシングに関わるタンパク質のタバコ脱液胞化プロトプラスト抽出液中での様態を明らかにするため、タバコのDCL1-4、HEN1に対する抗体の作製を試みたが、内在性の遺伝子産物を検出できる抗体が得られたのは、HEN1についてのみであった。この結果を踏まえて、細胞抽出液を分画して仮想のDCL-HEN1複合体を追跡することはペンディングとした。一方、この実験の過程で、我々はタバコ由来のHEN1の完全長cDNAを単離し、試験管内転写・翻訳によりHEN1タンパク質を合成し精製し、この画分に、二本鎖siRNAを2'-Oメチル化する活性を検出することに成功した。今後、このHEN1精製画分が長鎖二本鎖RNAからsiRNAを生じる活性をもつか否かを調べることにより、HEN1がDCLタンパク質と結合しているか、メチル化活性にDCLが必要かを検討したい。また、ToMVの130Kタンパク質が、二本鎖siRNA結合活性をもつことは、他の研究グループから発表され、我々もそれを確認することができた。HEN1タンパク質が、DCLタンパク質によるsiRNAの生成と共役してはじめてメチル化反応を触媒できるのではなく、単独でフリーの二本鎖siRNAをメチル化しているとすれば、フリーの二本鎖siRNAをめぐってHEN1と130Kタンパク質との間で競合が起きることが容易に想像される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Antiviral RNA silencing is restricted to the merginal region of the dark green tissue in the mosaic leaves of Tomato mosaic virus-infected tobacco plants.2008

    • 著者名/発表者名
      Hirai K., Meshi, T., et. al.
    • 雑誌名

      J.Virol. 82

      ページ: 3250-3260

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 植物ウイルスの全身感染とRNAサイレンシング2007

    • 著者名/発表者名
      平井 克之、飯哲 夫、石川 雅之, ら
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 52

      ページ: 1248-1253

  • [学会発表] ウイルス感染によるタバコのモザイクパターン形成機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      平井 克之、飯哲 夫, ら
    • 学会等名
      第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-03-20
  • [学会発表] トバモウイルス感染によるタバコモザイク病の病徴発現過程におけるRNAサイレンシングの役割2007

    • 著者名/発表者名
      平井 克之、飯哲 夫, ら
    • 学会等名
      第55回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-10-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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