研究概要 |
黒ボク土からのDNA抽出効率の向上と遺伝子組換え作物の安全性の把握の必要性から,土壌,鉱物,腐植物質へのDNAの吸着を調べた.黒ボク土が,灰色低地土と赤黄色土に比べてDNAを多く吸着した.土壌有機物や酸化物を減少させてDNA吸着量の変化を観察し,土壌構成成分の中でも,アロフェンや酸化物がDNA吸着の主要な媒体であることが示した.黒ボク土壌と,主要粘土鉱物であるアロフェンへのDNA吸着を,反応溶液のDNA濃度,イオン強度,pH,リン酸イオンとの競合等の観点から調べた結果から,細胞外DNA分子の土壌粒子への吸着機構・様式を3つ想定した.
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