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2009 年度 実績報告書

細菌細胞の形を支配する新規表層蛋白質の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19380047
研究機関信州大学

研究代表者

関口 順一  信州大学, 総合工学系研究科, 教授 (80111053)

研究分担者 山本 博規  信州大学, 繊維学部, 准教授 (20262701)
橋本 昌征  信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (80402139)
福島 逹也  信州大学, ヒト環境科学研究支援センター, 助教 (20529200)
キーワード応用微生物 / ゲノム / 細菌 / 蛋白質 / 発現制御 / 細胞壁 / 細胞形態 / 細胞表層
研究概要

枯草菌及びその類縁菌が生産するIseA(YoeB)はタンパク質系の細胞壁溶解酵素阻害剤であり,in vivoでもIseAの高発現が細胞の繊維状化をもたらすことを見つけた.枯草菌においては多数の細胞壁溶解酵素が存在し,酵素の基質特異性も様々であるが,特に栄養細胞増殖期にはグルコサミニダーゼ,ムラミダーゼ,アミダーゼ,LD-エンドペプチダーゼ,DL-エンドペプチダーゼ,DD-エンドペプチダーゼが生産される.in vitroでは複数の細胞壁溶解酵素のなかでも,さらにDL-endopeptidaseのなかでも,LytEが主にこの阻害タンパク質の標的となっていた.一方必須2成分制御系YycGFの下流にあるLytE,CwlOは同時の変異で合成致死を示すが,少なくともLytEの触媒ドメインを同じDL-endopeptidase活性を示すLytF,CwlSの触媒ドメインに置換できることが解った.一方LytF,CwlSではLytEと同じ細胞壁結合性ドメインLysMではあるが,その繰り返しがLytF,CwlSではそれぞれ5回,4回存在するのに対し,LytEでは3回であり,この違いがLytF,CwlSが分裂部位と細胞の局に存在するのに対し,LytEでは細胞側面へ局在する原因であることが推定された.CwlOはプロテアーゼに感受性の蛋白質であるが,分泌性プロテアーゼ変異株を使うことにより,LytE同様細胞側面に局在することを初めて明らかにした.IseAのゲルろ過による精製途中,2つの異なる分子量を示すピークが認められた.分子量から推測するとモノマーとダイマーであり,それぞれがかなり安定に存在していた.このことはIseAの構造変化が阻害活性に影響する可能性が有ると考えられ,DL-endopeptidase活性への阻害実験を計画している.また高次構造決定の為,結晶化も引続き実施している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 枯草菌における細胞の分離2009

    • 著者名/発表者名
      橋本昌征, 山本博規, 関口順一
    • 雑誌名

      繊維と工業 65(8)

      ページ: 282-286

  • [学会発表] Bacillus subtilis CwlP in the SP-beta prophage comprises two novel cell wall hydrolase domains2009

    • 著者名/発表者名
      I Putu Sudiarta, T.Fukushima, J.Sekiguchi
    • 学会等名
      BioMicroWorld 2009
    • 発表場所
      リスボン大学(リスボン)
    • 年月日
      2009-12-02
  • [学会発表] ゲノムで紐解く細胞壁結合蛋白質群の機能2009

    • 著者名/発表者名
      関口順一, 福島達也, 橋本昌征, 山本博規
    • 学会等名
      日本遺伝学会第81回大会
    • 発表場所
      信州大学(松本市)
    • 年月日
      2009-09-16
  • [学会発表] PdaC (YjeA) deacetylates the acetyl groups of N-acetylglucosamine in the chitin oligomers and N-acetylmuramic acid in peptidoglycan-Biochemical approach for identification of PdaC in Bacillus subtilis-2009

    • 著者名/発表者名
      K.Kobayashi, T.Kodama, T.Fukushima, K.Ara, K.Ozaki, J.Sekiguchi
    • 学会等名
      5^<th> Internatl. Conf. on Gram-Positive Microorganisms
    • 発表場所
      Catamaranホテル(サンディエゴ)
    • 年月日
      2009-06-15

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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