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2008 年度 実績報告書

蛍光偏光解消法によるユビキチン関連因子等の未知ターゲット探索

研究課題

研究課題/領域番号 19380056
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

阿部 文快  独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, チームリーダー (30360746)

キーワード蛍光偏光解消法 / 時間分解測定 / 細胞膜物性 / 蛍光寿命 / 出芽酵母 / ユビキチン機構 / 回転ブラウン運動
研究概要

1.酵母Rsp5ユビキチンリガーゼと相互作用する因子としてSna3が同定された。Sna3はエンドソームや液胞に局在するタンパク質だが、細胞内における役割は不明のままだった。SNA3遺伝子を過剰発現すると、トリプトファン輸送体Tat2の分解速度が低下し安定化することがわかった。同時にトリプトファン要求株が25MPaの高圧下で増殖可能となった。Sna3はRsp5のWWドメインと相互作用するPPXYモチーフを持つ。PPXYをAAAYに置換したSna3-AAAYでは、Tat2の安定化と高圧増殖能が認めらなかった。このことは、Tat2のユビキチン化に関与するRsp5機能にPPAYモチーフが重要であることを示唆している。Rsp5結合タンパク質であるBul1を欠損するとTat2が安定化することから、Sna3はBul1と競合してRsp5を負に制御していることが示唆された。実際、BUL1遺伝子を高発現すると、SNA3高発現による高圧増殖能が失われることがわかった。Rsp5は細胞内で多彩な役割を担っているが、ユビキチン化される基質の認識機構は未だ明らかとなっていない。本研究は、Sna3がRsp5とTat2を介在して特異性を規定する因子であることを示唆している。
2.GFPとフルオロセインでラベルした様々なタンパク質について、分子量と回転相関時間の関係を調べた。その結果、分子量が1万程度までのタンパク質については、回転相関時間との間に直線関係が見られたが、より大きなタンパク質では成立しないことがわかった。よって、回転相関時間を指標にした分子間相互作用の解析は、ドメイン間のみで行うことが理想的であろう。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Overexpression of SNA3 stabilizes tryptophan permease Tat2, potentially competing for the WW domain of Rsp5 ubiquitin ligase with its binding protein Bull2010

    • 著者名/発表者名
      Toshiki Hiraki
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 584

      ページ: 55-60

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sorting defects of the tryptophan permease Tat2 in an erg2 yeast mutant2009

    • 著者名/発表者名
      Katsue Daicho
    • 雑誌名

      FEMS Microbiol.Lett 298

      ページ: 218-227

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interaction of Bap31 and class I MHC molecules and their traffic out of the endoplasmic reticulum2009

    • 著者名/発表者名
      Fumiyoshi Abe
    • 雑誌名

      J.Immunol 182

      ページ: 4776-4783

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification and characterization of two alternative σ factors of RNA polymerase in the deep-sea piezophilic bacterium, Shewanella violacea strain DSS122009

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Kawano
    • 雑誌名

      Biochem.Biosci.Biotechnol 73

      ページ: 200-202

    • 査読あり
  • [学会発表] 圧力とゲノムの摂動で測る細胞内のすき間2009

    • 著者名/発表者名
      阿部文快
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      ポートピアホテル、神戸
    • 年月日
      2009-10-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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