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2007 年度 実績報告書

食用きのこ類を定着させた菌根苗の効率的な生産技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19380085
研究機関信州大学

研究代表者

山田 明義  信州大学, 農学部, 准教授 (10324237)

研究分担者 福田 正樹  信州大学, 農学部, 教授 (40208963)
橋本 靖  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (40332481)
キーワード食用きのこ / 菌根菌 / 菌根苗 / 山林 / 栽培
研究概要

過去に菌根苗の野外順化にも成功しているショウロ,アミタケ,シモフリシメジ,クマシメジ,アカハツの5菌株について,それぞれの菌株ごとに液体培養菌糸体をアカマツ無菌実生100本に接種した結果,ショウロ,アミタケ,クマシメジでは,旺盛な菌根発達が見られたが,シモフリシメジとアカハでは,菌根の発達が殆ど見られなかった.このため,菌根苗の量産化が容易な種とそうでない種があることが明らかになった.菌根発達が見られた3菌株については,菌根苗80本をオープンポットに移植しガラス温室で順化を開始した.
菌根苗の室内形成に成功しているマツタケとツチグリについては,菌根苗の増殖が高い菌株を選抜する事を目的に菌根合成を行った.マツタケでは,長野県産の培養6菌株について菌糸伸長速度実験を行って3菌株を選抜し,さらに菌根合成を行った結果,最も菌根形成率の高い1菌株では,過去に種々の合成実験で用いられているY1菌株に比べ数倍の菌根量が認められ,菌株選抜が重要な事が明らかになった.ツチグリでは,国内各地より収集した菌株の分類学的検討とともに菌株の確立を行った結果,確立できた菌株間ではrDNAの塩基配列には顕著な差が見られないものの,コロニー形成速度には変異が認められ,菌株選抜が重要な事が推察された.幾つかの菌株で菌根合成を開始した.
人工的な菌根形成の殆ど知られていない分類群について菌株の収集を行った結果,ニンギョウタケ,ウスムラサキホウキタケ,ホウキタケ属の一種(仮称,シロミヤマ)で培養菌株の確立に成功した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Sustainable fruit body formations of edible mycorrhizal Tricholoma species for three years in open pot culture with pine seedling host2007

    • 著者名/発表者名
      Yamada, A., Kabayashi, H., Ogura, T., Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Mycoscience 48

      ページ: 104-108

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大型培養容器によるマツタケのシロ様構造を有するマツ菌根苗の生産2007

    • 著者名/発表者名
      小林久泰・綿引健夫・倉持眞寿美・小野瀬究明・山田明義
    • 雑誌名

      日本きのこ学会誌 15

      ページ: 151-155

    • 査読あり
  • [学会発表] Forefront of cultivation studies of matsutake in Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Yamada, A., Kobayashi, H., Watahiki, T.
    • 学会等名
      1st World Conference on the Conservation and Sustainable Use of Wild Fungi
    • 発表場所
      スペイン,コルドバ市
    • 年月日
      2007-12-13
  • [学会発表] Morphological and molecular comparison of the edible Astraeus mushrooms in Thailand and Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Fangfuk, W., Yamada, A.
    • 学会等名
      Asian Mycological Congress 2007
    • 発表場所
      マレーシア,ペナン市
    • 年月日
      2007-12-05

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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