研究課題
基盤研究(B)
海洋温暖化の進行下において、シイラ等の熱帯捕食魚類の温帯海域への出現が温帯性マグロ類の分布機構に及ぼす影響について調査した。アーカイバルタグから得られた遊泳記録から、クロマグロは東シナ海で、3月には混合層内を鉛直移動していたが、4月中旬以降に温度成層が発達すると表層混合層内に滞在しており、急激な温度変化を避けるために躍層下への潜行が阻まれたものと考えられた。温暖化の進行により冬季の気温が上昇すると海表面の冷却効果が弱まり、鉛直混合も弱まる。このように温度成層期が長期化すると予測されることから、鉛直方向のハビタットが縮小されるかもしれない。
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