| 研究概要 |
東アジア共同体に東アジア各国の農業部門をどのように組み込むか,その際にどのように東アジア共通農業政策を策定する必要があるか,また生態系や環境の保全に配慮しつつ東アジア各国の農業を共存させるために,どのように農業環境政策を構築することが有効であるか,の3点に関する理論的かつ実証的な分析およびその具体的指針と基礎資料の提供という本研究の目的を達成するためには,まず,これまでどのような研究が行われてきたのか,東アジア各国の農業の実態はいかなるものであるかという,現状の把握が重要になる。本研究は,「実態調査分析」「計量分析」「政策分析」の3つのパートに分けて研究が進められるが,本年度の各パートの研究内容は次のとおりである.
1.実態調査分析
平成19,20年度において収集・整理された資料をもとに,アジア共同体ならびにアジア共通農業政策を推進するにあたっての,中国,韓国およびアセアン各国の政治経済的事情,意向および課題等を検討した,併せて,追加的な資料の収集を行った.
2.計量分析
平成19,20年度における実態調査分析を踏まえて,日本を基準に,生産費,生産者価格,輸出価格および小売価格,農業生産環境等を国別ならびに品目別に比較し,アジア共同体の形成によって各国農業の受ける影響を分析するとともに,これまでの分析結果の検討を行った.
3.政策分析
平成19,20年度における理論分析,実態調査分析および計量分析およびこれまでの考察結果を踏まえて,アジア共通農業政策の策定方向について検討した.
氏名:加賀爪優
所属研究機関・部局・職:京都大学・大学院農学研究科・教授
役割分担:東アジア共通農業政策のフレームワーク構築
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