研究課題/領域番号 |
19380127
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加賀爪 優 京都大学, 農学研究科, 教授 (20101248)
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研究分担者 |
鬼木 俊次 京都大学, 国際農林水産業研究センター・国際開発領域, 主任研究員 (60289345)
衣笠 智子 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (70324902)
仙田 徹志 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00325325)
筑井 麻紀子 東京国際大学, 商学部, 教授 (40275798)
沈 金虎 京都大学, 農学研究科, 講師 (70258664)
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キーワード | 自由貿易協定 / 環境直接支払い / 経済連携協定 / パネルデータ / 豪日FTA / WTO / ドーハ・ラウンド / 農業構造再編 |
研究概要 |
全体の研究領域は(1)農家調査分析、(2)資源環境分析、(3)農業構造政策分析、(4)貿易分析、(5)予測シミュレーションより構成されるが、平成20年度は主に(1)農家調査分析と(2)資源環境分析を中心に進めた。 第2年次(平成20年度)は、各分担者の関連業績(特に、加賀爪「経済グローバリゼーションと農業---東アジア経済圏連携の可能性---」『農業経済研究』第79第巻2号、秋季号、2007年9月)についての内容を議論し、さらに展開すべき課題の整理検討会を実施した。併せて、更なる文献・情報の収集と理論的・定性的分析を進めた。既存の研究成果および参考文献(特に、鈴木「WTO/FTAの潮流と農業」『農業経済研究』第79第巻2号、秋季号、2007年9月)からの情報を整理・検討し、現地調査に必要な論点を討論した。なかでも、最も差し迫った懸案事項となっている日豪FTAが新しい局面を迎えていることを考慮して、研究代表者の論文(加賀爪「オーストラリアにおける食料農業政策の展開と大旱魃後の穀物需給の動向」『生物資源経済学研究』第13号、2007年12月)をベースに、その後の状況変化を追加して、分析・検討を行った。 加えて、自由貿易協定進展下における農業構造再編と環境直接支払い制度に注目する意味で、中国西北部における環境直接支払い制度である「退耕還林政策」と「生態移民政策」について現地調査を行ない、現地の大学・研究所の研究協力者と共に農民・牧民調査によりミクロデータを収集した。これらの現地調査データをパネル分析に適用できる形に整理して昨年度分の統計情報をデータベース化した。昨年度は主としてこの部分の研究に重点を置いた。 さらに、食料農産物自由化の地域農業への影響に関してアジア諸国とEUとの比較分析を実施するために、EUの研究者グループの論文を収集して、西欧諸国における環境資源保全政策の実情について検討した。
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