研究課題/領域番号 |
19380142
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中野 和弘 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70188994)
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研究分担者 |
佐々木 豊 東京農業大学, 地域環境科学部, 講師 (60313508)
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キーワード | 自動灌水 / 生育速度 / ハウス内環境条件 / 3DCGシミュレータ / シミュレーション / 遺伝的プログラミング |
研究概要 |
ハウス内灌水作業の軽労化のために、育苗時の生育速度の斉一化の検討を行った。画像処理による「萎れ苗」を定義し、篤農家の判断に基づく最適灌水量の算出と制御を行うアルゴリズムの構築と装置化を行った。その結果、育苗セルトレイ内苗の色成分(RGB)の平均輝度値を用いて、健全苗と萎れ苗の相違を判別することが可能となった。また、土壌画像と含水比の関係から、土壌の色成分(R)による必要灌水量の算出式を作成した。この結果を内蔵したメロン育苗自動灌水個体管理装置を開発し、篤農家の灌水作業を自動化する方法を示した。 ハウス内外の気象条件の変動によるハウス内結露条件のシミュレーションプログラムを作成した。測定された気象条件をCFDシミュレータに入力し、ハウス内環境条件の変動と予測を比較することで、以後のシミュレーションに利用可能なプログラムを作成した。現在、予測精度の評価を行っている。 ハウス内結露予測のためのシミュレーション部の構築については、3DCGシミュレータの基礎基盤を構築するため、OpenGLとC言語を用いた3DCGシミュレータを開発した。特に本年度は、植物病害のアクティブセンシング手法の開発、街路樹の管理・診断システムの構築について、その応用を試みた。これにより、基本構成要素の仮想空間、植物オブジェクト、ロボットマニピュレータ、カメラセンサなどが多棟ハウス内のシミュレータ開発に援用できるようになった。加えて、遺伝的プログラミングの改良により、多棟ハウス栽培における異なる生育ステージの知的潅水制御システム構築に関しても、そのアルゴリズム開発の知見を得られた。
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