自然界には培養できない細菌が多く、土壌では約99%は培養できない細菌と考えられているが、植物体では不明であった。本研究では、染色法を用いることで、代表的な作物である、イネ、ムギ葉面の「培養できる細菌」(A)と「培養できない細菌を含む全細菌数」(B)を国内2カ所で調べ、両者の割合を世界で初めて明らかにした。この結果、ムギの比率A/Bは1/1000程度に対して、イネでは1/10程度と顕著に異なることを明らかにした。この結果、培養できない細菌(未利用資源とも言える)の全細菌に対する比率はムギがイネに比べ顕著に高いことと、培養法による細菌の評価(数、役割等)における留意点を提出することができた。
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