研究概要 |
本研究は天然素材としてのペプチドおよび核酸を活用して新たなナノ・ヘリックス機能性分子を創製し、構造特性の精査ならびに機能探索・機能開発を目指す。具体的には次の4項目を目的とする。 (1)新規な光学活性α,α-ジ置換環状α-アミノ酸を合成し、それをコンポーネントとするホモおよびヘテロペプチドを創製する。それらのペプチド二次構造の精査を通じ、ペプチド二次構造制御要因の解明を進め、一定の二次構造を有する新たなペプチド群を創製する。(2)目的1で構築したビルド・アップ型の配座固定ナノ・ペプチドを用いてナノ・ヘリックスによる不斉反応を開発する。(3)新規スピン源直結型ヌクレオシドを創製し、DNAおよびRNAに組み込むことで、ナノ・ヘリックス構造を有する核酸分子動的解析の新ツール開発を目的とする。(1)インターナルダイナミクスを効率的にモニターするプローブの開発、(2)酵素-核酸相互作用研究への応用、(3)プローブの化学的特性を利用した機能性核酸研究を行う。(4)目的1および3において解明された知見をもとに、ペプチドを構造構築要素とし、スピンラベル化核酸塩基を機能源とする核酸・ペプチド融合型ナノツールを開発する。
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