研究課題
基盤研究(B)
我々は、アルツハイマー病(AD)の新しい治療方策として生体に備わった抗炎症能力を誘導・賦活化すること、特に抗炎症性の神経保護型ミクログリア(2型MG)を積極的に活用する戦略と、これを実現する薬物シーズの開発を行った。(1) in vitroにおける2型MGによる・アミロイド(A・)クリアランスの分子機構を解明した(J. Immunol., 2008)。(2) (1)のA・クリアランス能がin vivoでも作動するかを、本病態モデルの一つAPP23マウスを用い、脳内にサイトカインを微量注入して調べた結果、A・蓄積が有意に認められる4.5月齢では、蓄積A・の減少とこれに伴う記憶学習能の有意な改善を認めることができた。(3) IL-4分泌促進能をもつある種の薬物候補化合物(経口投与)を用いても、APP23における脳内Aβ_42量が減少するとの予備知見も得た。
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