研究課題/領域番号 |
19390054
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
三谷 昌平 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90192757)
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研究分担者 |
安藤 恵子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (40221741)
鴻 宗義 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90439844)
吉名 佐和子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00424672)
米積 亜紀 東京女子医科大学, 医学部, 研究員 (00381632)
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キーワード | RNAi / 線虫 / 小胞輸送 / SID-1 |
研究概要 |
RNAi(RNA干渉)という現象は、最初に線虫で発見され、2本鎖RNAを投与することで、同一配列を持つmRNAを分解するなど、ゲノム配列に変異を加えなくても、遺伝子発現制御(抑制)を行うことができる画期的な技術として注目されている。RNAiに関わる酵素などが次々と同定されつつある。RNAiに関して、線虫では、大変興味深い現象が知られている。すなわち、ある細胞でRNAiが働いた場合、分解されたsiRNAが他の細胞にも移動して、その細胞でもRNAi現象を引き起こすというsystmic RNAという性質である。 これに関わる分子として、SID-1という膜蛋白質が線虫の遺伝学で見出されたが、この分子が本来、どのような機能を持っていて、細胞間のsiRNAの運搬に関わっているのかは謎である。また、この分子のヒトホモログが存在することが知られている。そこで、我々は、SID-1の線虫での機能を解析し、これが、ヒトでのRNAi現象の際に、siRNAの取り込み機能として重要な役割をしているのではないかとの仮説によって、哺乳類への応用を試みることが重要であると考えている。 線虫で、sid-1遺伝子のノックアウト株を取得した。さらに、線虫で、もう一つ存在する、sid-1遺伝子ホモログ(ZK721.1)のノックアウト株も取得した。これらの変異体の中で、細胞間の分子移動に関わる可能性をエンドサイトーシスをアッセイすることで、検索した。これらの単独変異体および二重変異体では、エンドサイトーシスは受容体依存性エンドサイトーシスおよび受容体非依存性エンドサイトーシスのいずれも正常に起こっていた。SID-1がsiRNAを取込む際に働く様式は、別の方法であると推定し、さらなる実験を進めている。
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