研究課題
基盤研究(B)
聴覚中継路である内側台形体核(NMTB)から外側上オリーブ核(LSO)への入力は発達とともにGABAからグリシンへスイッチする。今回、この伝達物質自体のスイッチングの生理学的意義を解明するために、未熟期におけるGABAB受容体の回路機能発達に対する役割を検討した。未熟期には神経終末から放出されるGABAによって終末に存在するGABAB受容体が活性化されるが、発達とともにLSO核からGABAB受容体の発現が消失した。GABAB受容体ノックアウト動物も用いて未熟期のみ発現するGABAB受容体の意義の解明を行った。生後3週目のGABABノックアウトマウスにおいては、NMTB-LSOシナプスにおいて、細胞間に入力様式のばらつきが確認された。この原因はノックアウトマウスではシナプス小胞の伝達放出効率のばらつきに起因することが示唆された。この結果から、幼若期にGABAである生理的な意義として、GABAによるGABAb受容体の活性化、これによる長期的な抑制性性伝達回路の入力の細胞間の均一化に寄与していることが示唆される。
すべて 2009 2008 2007
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (10件)
J Neurosci 39
ページ: 3974-3980
Neurotoxicology 30
ページ: 155-159
Neurosci Res 62
ページ: 270-277
Stem Cell 26
ページ: 2408-2418
Brain Res 1161
ページ: 11-20
Brain Res 1141
ページ: 74-83
Eur J Neurosci 26
ページ: 323-330
Neuroscience 146
ページ: 190-201
Epilepsia 48
ページ: 837-844
J Neurochem 101
ページ: 898-905
J Neurosci 27
ページ: 1692-1701
ページ: 1642-1650