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2007 年度 実績報告書

ネトリンによる細胞死抑制のメカニズムとヒト疾患における意義

研究課題

研究課題/領域番号 19390092
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

荒川 博文  国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 生物物理部, 部長 (70313088)

キーワードネトリン / ネトリンレセプター / アポトーシス / 細胞死 / p53 / 細胞死抑制 / カスペース / 神経軸索誘導
研究概要

ネトリンとそのレセプターは神経軸索誘導関連物質で、神経細胞の発生・分化の過程において神経細胞軸索の伸長反応に重要な役割を果たす。一方で、神経系以外の細胞において、細胞死の正と負の制御を行うことで細胞の異常増殖・不死化を防ぎ、細胞癌化に対して抑制的に働いている(Arakawa,H.NatureReviews Cancer 4,978-987,2004)。我々はネトリンがp53依存性細胞死を強力に抑制する事実を見出した。この研究では、ネトリンによる細胞死抑制作用が、どのようなレセプター及びその会合分子によってメディエートされているかを明らかとするために研究を行った。結果として、これまでに全く明らかとなっていなかった新規ネトリンレセプターを同定した。また、このレセプターがネトリンによる細胞死抑制シグナルの責任レセプターであることを証明した。ネトリンによる細胞死抑制のメカニズムは、がんの発生・進展や抗癌剤に対する耐性機序、さらには神経変性疾患にみられる神経細胞死に関与している可能性が高く、我々の研究成果はこれら疾患のメカニズムの解明や、ネトリンによる細胞死抑制のシグナル伝達経路を応用した新しい疾患治療法の開発に繋がることが期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Possible role of SEMA3F, a candidate tumor suppressor gene at 3p21.3,in p53-regulated tumor angiogenesis suppression2007

    • 著者名/発表者名
      Futamura M, et. al.
    • 雑誌名

      Cancer Research 67・4

      ページ: 1451-1460

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mutation of RRM2B, encoding p53-controlled ribonucleotide reductase(p53R2),causes severe mitochondrial DNA depletion2007

    • 著者名/発表者名
      Bourdon A, et. al.
    • 雑誌名

      Nature Genetics 39・6

      ページ: 776-780

    • 査読あり
  • [学会発表] p53 and dependence receptors2007

    • 著者名/発表者名
      荒川 博文
    • 学会等名
      第66回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-10-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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