研究分担者 |
横田 憲治 岡山大学, 大学院・保健学研究科, 准教授 (00243460)
綾田 潔 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00379835)
阪口 義彦 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70403491)
山本 由弥子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20403496)
有満 秀幸 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40367701)
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研究概要 |
以下の点を行った。1)C型D型の安全で効果のあるワクチンとして、大腸菌でGST融合タンパク質として作製した、神経毒素のC端側5万の部分(Hc;これは標的細胞へのBinding domainである)が使用できることを詳細に検討し報告した(Microbiol.Immunol)。 2)上記と同様にして各型のHcの作製を試みたところ、A,E,F型で成功した。これらで家兎を免疫し、各型の特異抗体を得、これまでA,C,D型毒素検出用のイムノクロマトを開発した。毒素検出感度はそれぞれ900,20,200MLD程であったので、現在、もう少し感度を良くする方法を試みている。 3)精製A型神経毒素を用いて、18名の尿失禁の患者さんを治療した結果を報告した(FEMS immunol.Med.Microbiol).その後、数名の患者さんを追加すると共に、数度治療を行った患者さんでは、微量ではあるが毒素の中和抗体が生ずる場合があるので、その検出方法として、His-typeA-Hcタンパク質を利用して抗A型神経毒素抗体を捕獲&濃縮した後、ELISA法で検出する方法(His pull-down法)を開発している。 4)神経毒素で三叉神経痛が治療できるかを確かめるため、ラットの三叉神経や座骨神経を絞搾し、三叉神経痛類似のモデルを作製した。このモデルに毒素を投与したところ、効果が認められたので、今後、その詳細を検討する予定である。 5)これまで、HAは小腸のムチンや上皮細胞膜に存在する糖鎖(ガラクトースやシアル酸)へ結合することを報告してきたが、HAの3次構造と結合との関係、細胞内への侵入と移動、細胞から出てきた後の機能などを明らかにした(J.Mol.Biol.,Cell Microbiol.,Biochim.Biophys.Acta.,Biochem.Biophysic Res.Communi.など)。
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