研究課題
医学教育に用いる講義型授業、問題基盤型授業、能動双方向性授業の教育能力の開発と検証を行った。伝授型授業では東京女子医科大学と北里大学でマイクロティーチングを実施し、医学教育の教員教育能力開発のために有効であることを明らかにした。東京女子医科大学では教員研修および大学院授業として異なるプロトコールで行い、研修環境の違いに即したマイクロティーチングの実施法を確立した。北里大学では、教員教育セミナー(FD)でのマイクロティーチングの実践が定着し、2010年度も24名の教員が実践を行った。参加者からの聞き取り調査では、自らの教育能力向上という本来の目的もさることながら、お互いのミニ講義を聴くことによる副次的な効果(他の分野での講義内容の把握、他の教員の教育への意欲からの刺激、講義を受ける者の側に立った時の実体験から得る、教育に関する気づき、など)も大きいことが明らかになった。計画に従ってこれらの成果を手順書として「医学の講義スキルアップのためのマイクロティーチングの実践」を作成した。問題基盤型授業・能動双方向性授業としては、それぞれProblem-based learning(PBL)は45事例、Team-based learning(チーム・ベースト・ラーニング、TBL)は2事例を約410名の学生に実施した。特にPBLとTBLを組み合わせた教育法は世界でも新しく、国際学会のシンポジウムにおいて注目された。計画通り手順書を作成し、教育に広く活用できるようになった。教育能力評価法開発については、教育アウトカムとアウトカムに至る中間指標(ロードマップ)を策定し、アウトカム・ロードマップを評価する学生評価情報のデータベースを構築した。データベースを基にそれぞれの教員の担当する教育の評価が可能になった。
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大学時報
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