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2007 年度 実績報告書

肥満と大腸発がんに関する分子疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19390175
研究機関九州大学

研究代表者

古野 純典  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70128015)

研究分担者 大中 佳三  九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
永野 純  九州大学, 健康科学センター, 准教授 (10325483)
キーワード大腸がん / 大腸腺腫 / 肥満 / 分子疫学 / アディポサイトカイン / 炎症マーカー
研究概要

肥満が大腸がんリスクを高めることは多くの疫学研究で指摘されているが、そのメカニズムは定かでない。アディポネクチンは高分化脂肪細胞で分泌され、その血中濃度は肥満と逆相関する。また、アディポネクチンといくつかのがんとの予防的関連も指摘されている。抗老化指標ホルモンDHEA-Sには抗肥満作用も知られている。本研究では、アディポネクチンおよびDHEA-Sの血中濃度と大腸がんならびに大腸腺腫リスクとの関連を検討する。また、肥満と関連する大腸発がんにおける炎症の役割を明確にするために、高感度CRPと大腸腺腫との関連を検討する。大腸がん692例及び一般住民対照779名について血漿アディポネクチンとDHEA-Sを測定した。対照群に比べ大腸がん症例ではアディポネクチン濃度が男性で15%、女性で18%低値であった。DHEA-Sは大腸がん症例で男女それぞれ32%低値であった。早期大腸がん(男性74例、女性45例)に限ると、大腸がん症例のでアディポネクチンは男性12%、女性で17%低く、DHEA-Sも男性で20%、女性で25%低値であった。これらの違いはいずれも統計学的に有意であった。生活習慣要因の交互作用について検討する予定である。さらに、大腸腺腫656例と対照648例についてアディポネクチンと高感度CRPを測定した。アディポネクチン高値の者で径5mm以上の大きな腺腫のリスク低下が見られ、CRP高値の者で大きな腺腫のリスク増加が見られた。前者は肥満度の調整によりほとんど関連がないくらいに弱まったが、後者は肥満度調整後もほとんど変化しなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic polymorphisms of cyclooxygenase-2 and colorectal adenomas:The Self Defense Forces Health Study.2008

    • 著者名/発表者名
      Ueda N
    • 雑誌名

      Cancer Science 2008

      ページ: 576-581

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Adiponectin and colorectal adenomas:The Self Defbnse Forces Health Study.2008

    • 著者名/発表者名
      Fukumoto J
    • 雑誌名

      Cancer Science (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impact of C-reactive protein on disease risk and its relation to dietarv factors:Literature review.2007:(2):167-77.2007

    • 著者名/発表者名
      Nanri A
    • 雑誌名

      Asian Pacific Journal Cancer Prevention 8

      ページ: 167-177

    • 査読あり
  • [学会発表] High-sensitivity C-reactive protein and colorectal adenomas2007

    • 著者名/発表者名
      Otake T
    • 学会等名
      第66回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-10-04
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.kyushu-u.ac.jp/phealth/kono.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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