研究課題/領域番号 |
19390179
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
廣田 良夫 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20080624)
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研究分担者 |
福島 若葉 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70420734)
大藤 さとこ 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70433290)
近藤 亨子 大阪市立大学, 医学部, 技術職員 (80420727)
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キーワード | インフルエンザ / ワクチン / 有効性 / 高齢者 / 在宅 / 訪問看護 / 要介護度 / ADL |
研究概要 |
世界各国で高齢者へのインフルエンザ予防接種は推進されているが、実際に接種を受けているのは、医療機関に来ることができる「在宅健常高齢者」や、集団接種の機会がある「施設入所高齢者」である。「在宅療養高齢者」に関しては、合併症や死亡のリスクが最も高いにもかかわらず、調査が困難であるためワクチンの有効性は不明であり、世界的にも接種率は極めて低い。そこで、「在宅療養高齢者」を対象に、インフルエンザワクチンの有効性、ワクチン以外の発病修飾因子、ワクチンによる抗体誘導、抗体誘導に及ぼす個人特性を検討する。また、接種方策の国際実態比較を行う。 今年度は、N市在住の「在宅療養高齢者」(介護度が高いため週1回以上の定期訪問を受けており、家族と同居)253名を対象に、発病調査を開始した。本人または家族から調査参加の同意を得られた場合、平成20年51週(12/15〜21)から平成21年16週(4/13〜19)の間、週に1回、計18回、訪問看護師による調査を行う(実施中)。内容は、随時情報(かぜ症状による外来受診、医師の往診、入院など)、毎週の発病状況(発熱、鼻汁、咽頭痛、咳など)である。健康関連(ワクチン接種、基礎疾患など)、介護関連(要介護度など)、生活関連(経口・経管栄養、同居家族数など)の情報は、第1回目訪問時に得た。解析は、発病、入院、死亡などを結果指標とし、ワクチンの有効性、ワクチン以外の発病修飾因子について多変量解析の手法により総合的に検討する。現在、調査期間中であるため、随時、データ集計を行なっている。調査で得られた情報の使用にあっては「疫学研究に関する倫理指針(厚労省・文科省)」に基づいて人権の確保に万全を期し、得られた情報は全て数値化して個人を特定できないようプライバシーに配慮している。
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