研究課題
これまでに、ABO式血液型の細胞痔異的発現、ABO式血液型の細胞分化に伴う発現、癌細胞におけるABO式血液型抗原の欠失の原因等を探るために、ABO式血血液型遺伝子の転写調節機構が解明されてきた。その結果、1)ABO式血液型遺伝子の転写調節には、上流域に存在するNボックスに結合する蛋白Repressor of ABO constitutive promoter(RACP)によるプロモーターの抑制とその解除が重要であることがわかった。2)ABO遺伝子のイントロン1からABO遺伝子とは逆方向に転写される転写産物ABOASが重要であることがわかった。3)ABO遺伝子は二つの転写開始点を持つことが判明しているが、このうち、上流の転写開始点であるエキソン1aからの転写を途中で中止させると、下流のエキソン1からの転写が促進されることが判明し、このことから、上流のエキソ1aからの転写が、下流のエキソ1からの転写に影響を及ぼし、転写を抑制することがわかった。4)さまざまなレポータープラスミド及び発現尽クターを用いてレポーターアッセイを行った結果、ABO式血液型遺伝子の転写調節に関わる転写因子を発見し、クロマチン免疫沈降法によりABO式血液型遺伝子の転写開始点上流域に当該転写因子が結合することが判明した現在、ゲルシフトアッセイにおいても同様に転写因子が結合するかどうか調べている。この転写因子は、前述のRACPであるかどうかは未だ明らかではない。また、当該転写因子とエキソン1aからの転写に関連性があると考えられ、さらに詳細な研究を進める必要がある。
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