研究課題
1.胃特異的IKKβノックアウトマウスにおける発がんモデルNF-κB活性化経路の重要なキナーゼIKKβKOマウスは胎生致死である。そこで胃特異的KOマウスを作成するため、Universtiy of Pennsylvaniaより供与されたFoxa3-cre Tgを用いてIKKβ-floxedマウスと交配し胃特異的IKKβKOマウスを作成した。これらのマウスにおいて発癌剤であるN-nitrosoureaを投与し、発がんに対する影響を検討した。その結果、腫瘍が抑制されることが明らかとなった。現在そのメカニズムを解析中である。2.JNK1ノックアウトマウスにおける発がんモデルJNK1ノックアウトマウスをもちいてN-nitrosoureaを投与し、腫瘍を観察すると、腫瘍数、大きさともに抑制された。そのメカニズムとして、In vitroの検討を行ったところ細胞の不死化および増殖の過程に活性酸素の活性化を介するJNK1の活性化が重要であることが明らかとなった。3.NF-κB阻害剤を用いた胃炎、腸炎の抑制 NF-κB阻害剤であるNEMO binding domainpeptide(NBD)を用いてマウス腸炎モデルであるDextran sulfate(DSS)による腸炎の抑制を検討したところ、その炎症所見は抑制された。また、炎症発癌モデルであるazoxymethane+DSSモデルにおいてもNBDの使用により腫瘍の発生が抑制された。他のNF-κB阻害剤であるIMD-354を用いて、NF-κBを活性化することで知られるヘリコバクターピロリによる胃炎への影響を検討した。その結果、胃炎の発生にはNF-κBの活性化が重要であることが明らかとなった。
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