研究課題
基盤研究(B)
難治性神経変性疾患であるALSは原因不明で有効な治療法が存在しない。我々はスーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)の突然変異を有する家族性ALSのモデルマウスを用いてワクチン療法の改良と新規抗体療法の開発、ミクログリアがALS病態に及ぼす役割について検討した。その結果、野生型SOD1の金属非配位状態(アポ型)がワクチンとして有効であり、その投与によって脊髄病巣でインターロイキン4(IL4)の発現が増加し、炎症促進サイトカインであるtumor necrosis factor α(TNF)やinterferon gamma (IFNγ)の発現が抑制されることを明らかにした。さらに変異SOD1を特異的に認識するモノクローナル抗体の開発に成功し、そのALSモデルマウスへの髄腔内投与法の開発と進行抑制効果を確認した。また細胞外に分泌されたミクログリアがCD14を介して活性化され神経毒性を有することを明らかにした。ワクチンと抗体療法は、抗原の特化や抗体の分子変換によって今後さらに発展が見込まれる。
すべて 2010 2009 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (8件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件)
J Neurosci Res 88
ページ: 784-797
Glia 58
ページ: 231-243
実験医学増刊号3月号
Acad Sci U S A 106
ページ: 21777-21782
Neuroscience 164
ページ: 1565-1578
難病とケア 15
ページ: 35-39
FASEB J 22
ページ: 2476-2487
Brain and Nerve 60
ページ: 643-651
J Neurochem 102
ページ: 170-178
Proc Natl Acad Sci U S A 104
ページ: 2495-2500
http://www.shiga-med.ac.jp/~uru/index.html