研究概要 |
【1】APCの骨芽細胞増殖作用の発見:抗凝固作用、抗炎症作用を有する活性化プロテインC(APC)に骨折部位の修復に必要な骨芽細胞増殖作用のあることを発見し,その細胞内増殖作用には血管内皮プロテインC受容体(EPCR)を介するシグナル伝達系が関与することを明らかにした。現在,学術雑誌に投稿中である。 【2】TMの抗炎症作用の分子細胞機構の解析:TMの抗炎症作用機構を解析し,エンドトキシン(LPS)による免疫系のCD14、TLR-4系の活性化をTMが阻止することと,そして,この反応にはMAPK系が関与する可能性を示唆した。 【3】PSの抗炎症作用の分子細胞機構の解析:抗凝固、抗炎症作用を示すプロテインS(PS)とその抑制因子C4b-binding protein(C4BP)の肝臓における発現動態を解析し,肝細胞におけるPSの産生はLPSが抑制し,LPS刺激で産生されるIL-6がPSの産生を促進することなどを明らかにした。現在,学術雑誌に投稿中である。 【4】PCIの肝再生制御作用の分子細胞機構の解析:血漿SERPIN蛋白の一つであるプロテインCインヒビター(PCI)は肝増殖因子活性化因子(HGF activator:HGFA)の活性を制御することにより,肝再生を制御調節することを,in vitro実験及びヒトと同様の臓器でPCIを発現するhPCI-TGマウスを用いたin vivo実験により明らかにした。子内容は学術論文として報告した。
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