研究課題
抗リン脂質抗体による細胞刺激シグナル、細胞活性化メカニズムについて検討を行うことにより抗リン脂質抗体症候群発症機構を解明し、さらにシグナル伝達制御による病態制御を可能とすることを目的とした。β_2GPIと結合する細胞表面タンパク質の検出のため、リコンビナントFLAGタグβ2GPIを、RAW264.7の細胞溶解液と混合し、抗FLAG抗体アフィニティークロマトグラフィーによりFLAGタグβ_2GPIと複合体を形成するタンパク質(β_2GPI関連プロテオーム)を網羅的に分離した。MALDI-TOFもしくはESI-LC-MS/MSにより解析し、結果として得られたタンパク質につき、β_2GPIとの結合をFACS法およびウエスタンブロッティング法にて確認をした。さらにそのタンパク質の存在の有無による抗CL/β_2GPI抗体による細胞刺激シグナルの変動について、インテグリン直下のFAKのリン酸化をウエスタンブロッティングにて解析した。次に、RAW264.7にNF一κBレポーターベクターをトランスフェクションし、ルシフェラーゼアッセイにて解析した。その結果、ゲルゾリンがβ_2GPIと結合していることがウエスタンブロッティング法にて確認された。また、フローサイトメーターによりゲルゾリンが細胞膜表面上でインテグリンα5β1と結合することが確認され、さらにβ_2GPIがゲルゾリン、インテグリンα5β1を含む複合体と結合することが確認された。また、抗β_2GPI抗体刺激によりインテグリン直下のFAKのリン酸化の亢進が認められ,抗インテグリン抗体の存在下ではFAKのリン酸化が減弱した。ルシフェラーゼアッセイにより、抗インテグリン抗体によるインテグリンα5β1阻害により、抗CL/β_2GPI抗体による細胞刺激シグナルが減弱することが確認された。
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