研究課題/領域番号 |
19390277
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
義江 修 近畿大学, 医学部, 教授 (10166910)
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研究分担者 |
稗島 州雄 近畿大学, 医学部, 准教授 (10322570)
中山 隆志 近畿大学, 医学部, 講師 (60319663)
長久保 大輔 近畿大学, 医学部, 助教 (10368293)
白川 愛子 近畿大学, 医学部, 助教 (30260285)
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キーワード | ケモカイン / ケモカイン受容体 / CCR4 / Th2 / 胸腺 / T細胞分化 / アレルギー |
研究概要 |
CCR4阻害薬として、AstraZeneca社の公開特許(WO 03/059893,PCT/SE/03/00041)に基づくスルホンアミド化合物AZ#112とBristol-Meyers-Squibb社が論文報告したピリミジン類似体の化合物22 (Bioorg Med Chem Lett.17(3):679-82,2007.)の2種類を委託にて合成した。得られた化合物のCCR4阻害活性はヒトのケモカイン受容体CCR1、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CX_3CR1、XCR1をそれぞれ発現させたマウスL1.2細胞のトランスフェクタントパネル用いて細胞遊走能の抑制効果で判定した。その結果、AZ#112および化合物22はCCR4特異的に細胞遊走抑制活性を示し、そのED50はそれぞれ1.0±L3μMおよび36±1.2nMであった(平均±標準誤差)。さらにマウスCCR4を発現させたトランスフェクタントでもヒトCCR4と同程度の細胞遊走抑制活性を示し、ED50はそれぞれ0.61±1.1μMおよび52±2nMであった。このことからこれらの2種類のCCR4阻害薬は、ヒトのみならずマウスCCR4の阻害に関しても有効性が確認され、CCR4の生物活性を各種マウス実験モデルで検討するうえで有用と考えられた。またジャクソン研究所より導入したCCR4-KOマウスは現在C57BL/6にバッククロスを行っており、N3世代まできている。BALB/cへのバッククロスは次ぎに行う予定である。またCCR4のリガンドのひとつであるCCL17のKOマウスでは野生型マウスと比較して胸腺でのDNの増加とDPの減少、およびCD4SPおよびCD8SPの若干の増加が認められ、現在さらに検討中である。
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