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2008 年度 実績報告書

小児嚢胞腎における腎不全病態の分子生理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19390279
研究機関東北大学

研究代表者

根東 義明  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00221250)

キーワード腎嚢胞 / イオン輸送 / 微小単離尿細管灌流法 / イオンチャンネル / 絨毛 / 小児末期腎不全 / 利尿薬 / 多嚢胞腎
研究概要

本研究は、小児末期腎不全の重要原因として近年その位置付けが大きくなってきた嚢胞性腎疾患について、病態解明と新治療法の開発を試みようとするものであり、昨年度は初年度に引き続いてその研究基盤となる尿細管機能の長時間機能解析の基礎技術となる「長時間微小単離尿細管灌流実験系」の確立に取り組んだ。その成果として、およそ72時間(3日間)にわたる尿細管の継続的形質保持に関しては、特にヘンレの太い上行脚における自発的経上皮電位の長時間保持という形でその確認に成功した。一方で、近位尿細管機能については、長時間にわたる解析については必ずしも容易ではなく、同じ期間の形質保持が難しいことが明らかとなってきた。
こうした新しい研究成果に基づいて、さらに嚢胞性腎疾患における尿細管機能を正確に解明するための基礎技術として、経上皮電気抵抗の測定系の確立を行った。これまでの文献における実施例を参考にして、尿細管管腔側に多重灌流ピペットを挿入し、一方から負荷電流を、他方では電圧測定を行い、尿細管上皮の電気抵抗を確認する実験系の確立に成功した。
これらの実験系の確立により、21年度にいよいよモデル動物における嚢胞形成に関連する各種尿細管セグメントでの嚢胞形成の有無との関連における尿細管機能の詳細な検討が可能となりつつある。
嚢胞性腎疾患の症例の集積については、まだ十分に前に進んでいるとは言えない状況であるが、他の医療機関における症例についても問い合わせを行うことにより、できるだけ多くの症例が集積できるように努力していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Calcium-sensing receptor stimulates luminal K+-dependent H+ excretion in medullary thick ascending limbs of Henle's loop of mouse kidney2008

    • 著者名/発表者名
      Farajov El, Morimoto T, Asianova UF, Kumagai N, Sugawara N. Kondo Y
    • 雑誌名

      Tohoku J Exp Med 216

      ページ: 7-15

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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