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2008 年度 実績報告書

末梢性BZ受容体とグリア及び心筋との相関に関する研究:イメージングへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 19390319
研究機関大阪大学

研究代表者

井上 修  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50159969)

研究分担者 細井 理恵  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30291446)
桃崎 壮太郎  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30379268)
山口 政俊  福岡大学, 薬学部, 教授 (50117280)
キーワードPK11195 / NMDA / キノリン酸 / ミクログリア / 酸素代謝 / 糖代謝 / 脳血流 / PET
研究概要

これまでにPBRアンタゴニストであるPKlll95(PK)はキノリン酸(NMDAアンタゴニスト)誘発神経細胞死の初期段階で生じる糖代謝亢進を完全に抑制する事、及び神経保護作用を有する事を明らかにした。この時期[^3H]PK11195([^3H]PK)の結合亢進は認められずミクログリアの活性化は生じていない。そこでキノゾン酸注入後、4週間に渡りミクログリア、アストログリアの活性化と[^3H]PK結合との関連を検討した。結果、注入3日後から[^3H]PK結合の亢進を認めたが、免疫染色結果が不明瞭で再実験を行っている。興奮性アミノ酸注入早期における循環・代謝を計測した結果、局所血流量と糖代謝間に著明なDe-couplingが生じる事、及び相対的に糖代謝亢進が大きい事から嫌気的代謝が亢進している可能性が推定された。そこで[^<15>O]O_2を用いて酸素代謝を計測した結果、酸素代謝はあまり増加しておらず上記の仮説を裏付ける結果を得た。また興奮性アミノ酸注入により[^<14>C]酢酸の取込みが著明に低下する現象を見出し、グリア細胞のTCA代謝回路が抑制されている可能性が示唆された。PKは糖代謝とは異なり[^<14>C]酢酸の取込み低下に対しては抑制作用を示さなかった。一方、PBRのPET用リガンドとして[^<11>C]AC-5216を標識合成し、カイニン酸誘発神経細胞死モデルラットを用いて有用性を評価した結果、カイニン酸投与1週間後におけるミクログリアの活性化をPET画像として明瞭に抽出することができた。また活性酸素を介した神経細胞死のモデルとしてSNP注入ラットを用いて検討した結果、注入3日後において神経細胞死が観察された部位に一致した[^<11>C]AC-5216の結合亢進を画像化できた。心筋虚血における[^3H]PKのインビボ結合は血流依存性が大きく虚血部位の検出用プローブとしては不適であることが判明した。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] Role of NMDA receptor upon [(14)C]acetate uptake into intact ratbrain.2009

    • 著者名/発表者名
      Hirose S
    • 雑誌名

      Ann Nucl Med. 23(2)

      ページ: 143-147

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Uncoupling of flow and metabolism by chloral hydrate : a ratin-vivo autoradiographic study2009

    • 著者名/発表者名
      Uematsu M
    • 雑誌名

      Neuroreport. 20(3)

      ページ: 219-222

    • 査読あり
  • [雑誌論文] De-coupling of blood flow and metabolism in the rat braininduced by glutamate.2009

    • 著者名/発表者名
      Hirose S
    • 雑誌名

      Ann Nucl Med. (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of PK11195 on attenuating the enhancement of glucoseutilization induced by quinolinic acid infusion in the rat brain.2008

    • 著者名/発表者名
      Amitani M
    • 雑誌名

      Synapse. 62(4)

      ページ: 253-258

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of (14)C-acetate uptake in cultured ratastrocytes.2008

    • 著者名/発表者名
      Hosoi R
    • 雑誌名

      Brain Res. 1253

      ページ: 69-73

    • 査読あり
  • [学会発表] ダリア代謝阻害時における^<11>C-Benzyl Acetate及び^<13>N-NH_3ラツト線条体マイクロダイアリシスin vivo動態計測2009

    • 著者名/発表者名
      岡田 真希
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090326-20090328
  • [学会発表] 虚血心筋における循環・代謝および末梢性ベンゾジアゼピン受容体結合に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      澤田 義一
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090326-20090328
  • [学会発表] グルタミン酸注入による神経障害時の脳循環・代謝に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      桃崎 壮太郎
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090326-20090328
  • [学会発表] 電気けいれん療法の基礎検討〜ラットの脳循環代謝の変容〜2009

    • 著者名/発表者名
      井坂 早予子
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090326-20090328
  • [学会発表] 発達過程におけるてんかんモデルラットの脳循環代謝および酢酸代謝について2009

    • 著者名/発表者名
      泉 優香
    • 学会等名
      第129年会 日本薬学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090326-20090328
  • [学会発表] イボテン酸注入早期のラット脳における糖代謝の充進と酸素代謝について2008

    • 著者名/発表者名
      細井 理恵
    • 学会等名
      第48回 日本核医学会総会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      20081024-20081026
  • [学会発表] メチルェチルケトンによるケイレン発作抑制作用と[^<14>C]酢酸の取り込み2008

    • 著者名/発表者名
      杉山 恵理子
    • 学会等名
      第48回 日本核医学会総会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      20081024-20081026
  • [学会発表] 病態モデルラット脳における[^<14>C]Benzyl acetateの取り込みに関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      桃崎 壮太郎
    • 学会等名
      第48回 日本核医学会総会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      20081024-20081026
  • [学会発表] リチウムピロカルピンてんかんモデルにおけるメチルェチルケトンのケイレン抑制作用と血流画像2008

    • 著者名/発表者名
      杉山 恵理子
    • 学会等名
      第8回 放射性医薬品・画像診断薬研究会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] 電気けいれん・反復性経頭蓋磁気刺激療法による脳機能画像変化に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      小林 薫
    • 学会等名
      第41回精神神経系薬物治療研究報告会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-12-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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