研究課題/領域番号 |
19390332
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高田 泰次 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10272197)
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研究分担者 |
土方 誠 京都大学, ウィルス研究所, 准教授 (90202275)
羽賀 博典 京都大学, 医学研究科, 助教 (10252462)
上田 佳秀 京都大学, 医学研究科, 助教 (90378662)
江川 裕人 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40293865)
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キーワード | 生体肝移植 / C型肝炎 / 拒絶反応 / 免疫抑制療法 / Tリンパ球 / CD45 / ステロイド / 移植後肝炎再発 |
研究概要 |
肝移植医療において近年C型肝炎ウィルス(HCV)感染による肝硬変は最大の適応疾患であるが、移植後のC型肝炎再発が移植肝の予後を左右する重要な問題となっている。本研究は、HCV関連肝硬変患者に対する生体肝移植に関して、移植前のT細胞表現型からみた患者分類に従って拒絶反応とC型肝炎再発の両面からみたリスク評価を行い、それに応じた免疫抑制療法を計画、実施することを主な目的としている。実際に19年4月から20年3月までの1年間に12例のHCV陽性肝硬変患者に対して生体肝移植を行い、術前に末梢血リンパ球を採取し、種々の細胞表面マーカーの抗体を用いてTリンパ球のCD4細胞、CD8細胞におけるCD45表現型によるサブセット、特にnaive T-ce11、 central/memory T-cell及びeffector/memory T-ce11の分析を中心にCD45 isoform expression profilingを行った。そしてその結果をクラスター分析を導入して解析し、術前のsubset profileから移植患者を3類型(Group I-III)に分類した。これまでの検討から特にGroup IIIの患者は拒絶反応のリスクは低いが感染症のリスクが高いことが示唆されており、この場合はステロイドの減量またはフリーとして免疫抑制療法を行うこととしている。現在、拒絶反応の発生率およびHCV肝炎の再発について経過追跡中である。
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