臓器特異的癌制御法開発のための形態形成シグナル系の網羅的解析

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19390337
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 外科学一般
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 片野 光男 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10145203)
• 研究分担者: 中村 雅史 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (30372741) ; 佐藤 典宏 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (20423527) ; 野村 政壽 九州大学, 大学病院, 助教 (30315080)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 臓器特異的癌治療 / 形体形成シグナル / Hedgehogシグナル / Wntシグナル / Notchシグナル / シグナルネットワーク / クロストーク

研究概要

胃癌、乳癌、膵癌および大腸癌では、それぞれ臓器に特徴的な形体形成シグナル系が再活性化しており、これが臓器特異的な治療標的となる可能性、すなわち、「癌腫別の治療法」という新しい治療法開発の手がかりが示された。さらに、各種癌の特徴的な形体形成シグナルネットワーク解析の結果、Hedgehog シグナルの標的遺伝子であり転写因子であるGli1 が「癌腫を超えた広範囲の癌腫に対する治療標的」となる新たな可能性が示された。

研究成果

• [雑誌論文] The hedgehog pathway is a possible therapeutic target for patients with estrogen receptor-negative breastcancer (2009)
  • 著者名/発表者名: Kameda C, Tanaka H, Yamasaki A, Nakamura M, Koga K, Sato N, Kubo M, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Anticancer Res 28 ページ: 871-880
  • 査読あり
• [雑誌論文] Enhancement of paclitaxel-induced apoptosis by inhibition of mitogen-activated protein kinase pathway in colon cancer cells (2009)
  • 著者名/発表者名: Xu R, Sato N, Yanai K, Akiyoshi T, Nagai S, Wada J, Mibu R, Nakamura M, Katano M
  • 雑誌名: Anticancer Res 29 ページ: 261-270
  • 査読あり
• [雑誌論文] Gli1 contributes to the invasiveness of pancreatic cancer through matrix metalloproteinase-9 activation (2008)
  • 著者名/発表者名: Nagai S, Nakamura M, Yanai K, Wada J, Akiyoshi T, Nakashima H, Ohuchida K, Sato N, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Cancer Sci 99 ページ: 1377-1384
  • 査読あり
• [雑誌論文] Crosstalk of hedgehog and Wnt signaling pathways in gastric cancer (2008)
  • 著者名/発表者名: Yanai K, Nakamura M, Akiyoshi T, Nagai S, Wada J, Koga K, Noshiro H, Nagai E, Tsuneyoshi M, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Cancer Lett 263 ページ: 145-156
  • 査読あり
• [雑誌論文] Novel link between estrogen receptor a and hedgehog pathway in breast cancer (2008)
  • 著者名/発表者名: Koga K, Nakamura M, Nakashima H, Akiyoshi T, Kubo M, Sato N, Kuroki S, Nomura M, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Anticancer Res 28 ページ: 731-740
  • 査読あり
• [雑誌論文] Gamma-secretase inhibitors enhance taxane-induced mitotic arrest and apoptosis in colon cancer cells (2008)
  • 著者名/発表者名: Akiyoshi T, Nakamura M, Yanai K, Nagai S, Wada J, Koga K, Nakashima H, Sato N, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Gastroenterology 134 ページ: 131-144
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti-patched-1 antibodies suppress hedgehog signaling pathway and pancreatic cancer proliferation (2007)
  • 著者名/発表者名: Nakamura M, Kubo M, Yanai K, Mikami Y, Ikebe M, Nagai S, Yamaguchi K, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Anticancer Res 27 ページ: 3743-3748
  • 査読あり
• [雑誌論文] Hedgehog signaling pathway is a possible therapeutic target for gastric cancer (2007)
  • 著者名/発表者名: Yanai K, Nagai S, Wada J, Yamanaka N, Nakamura M, Torata N, Noshiro H, Tsuneyoshi M, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: J Surg Oncol 95 ページ: 55-62
  • 査読あり
• [雑誌論文] The hedgehog signaling pathway plays an essential role in maintaining the CD44+CD24-/low subpopulation and the side population of breast cancer cells
  • 著者名/発表者名: Tanaka H, Nakamura M, Kameda C, Kubo M,Sato N, Kuroki S, Tanaka M, Katano M
  • 雑誌名: Anticancer Res (In press)
  • 査読あり
• [学会発表] 非浸潤性乳管癌(DCIS)の浸潤癌への進展 : Hedgehog(Hh)シグナル系の関与と乳癌治療への応用 (2009)
  • 著者名/発表者名: 宗崎正恵
  • 学会等名: 第109回日本外科学会総会
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、福岡国際会議場
  • 年月日: 2009-04-04
• [学会発表] 胃癌におけるEstrogen receptor alpha (ER alpha)の治療標的としての新たな可能性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 亀田千津
  • 学会等名: ERシグナル経路とHedgehog 経路のクロストーク
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、福岡国際会議
  • 年月日: 2009-04-04
• [学会発表] Development of novel breast cancer stem cell therapy targeting hedgehog signaling pathway (2009)
  • 著者名/発表者名: Tanaka H
  • 学会等名: The 11^<th> St.
  • 発表場所: Gallen Breast Cancer Conference
  • 年月日: 2009-03-12
• [学会発表] γ-secretaseを標的とした新たな膵癌治療法の開発 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田坂健彦
  • 学会等名: 第21回日本バイオセラピィ学会総会(ワークショップ)
  • 発表場所: 東京ドームホテル
  • 年月日: 2008-11-18
• [学会発表] 腫瘍幹細胞を標的とした乳癌治療法の開発 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田中晴生
  • 学会等名: 第21回日本バイオセラピィ学会総会(ワークショップ)
  • 発表場所: 東京ドームホテル
  • 年月日: 2008-11-18
• [学会発表] 膵癌組織でのHedgehogシグナル系の破綻とその制御による膵癌特異的分子標的治療の可能性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 永井俊太郎
  • 学会等名: 第108回日本外科学会総会
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、長崎ブリックホール
  • 年月日: 2008-05-17
• [学会発表] Wntシグナルを標的とした大腸癌に対する腫瘍幹細胞療法開発の可能性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 近沢信人
  • 学会等名: 第108回日本外科学会総会
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、長崎ブリックホール
  • 年月日: 2008-05-17
• [学会発表] ER陰性およびTriple negative 乳癌に対する新たな治療標的Hedgehogシグナル (2008)
  • 著者名/発表者名: 亀田千津
  • 学会等名: 第109回日本外科学会総会
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、長崎ブリックホール
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 膵癌に対する治療法開発を目的とした増殖関連シグナル系の網羅的解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田坂健彦
  • 学会等名: 第109回日本外科学会総会
  • 発表場所: (サージカルフォーラム)、長崎ブリックホール
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 大腸癌における新規のTaxane系薬剤耐性機序と克服 (2008)
  • 著者名/発表者名: 梁井公輔
  • 学会等名: 平成19年度21COE若手研究者成果発表会
  • 発表場所: 九州大学コラボステーションI
  • 年月日: 2008-01-25
• [学会発表] 乳癌における内分泌系シグナル系(ERシグナル)と形態形成シグナル系(Hedgehog シグナル)のクロストーク : 新規治療法開発への応用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 古賀健一郎
  • 学会等名: 平成19年度21COE若手研究者成果発表会
  • 発表場所: 九州大学コラボステーションI
  • 年月日: 2008-01-25
• [学会発表] Morphogenesis signaling and cancer (2007)
  • 著者名/発表者名: Katano M
  • 学会等名: 九州大学21COE国際シンポジウム
  • 発表場所: 九州大学コラボステーションI
  • 年月日: 2007-11-06
• [学会発表] Estrogen receptorα(ERα)陽性乳癌におけるERαとHedgehog経路の連関 (2007)
  • 著者名/発表者名: 古賀健一郎
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会(ワークショップ)
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 胃癌におけるHedgehogシグナルとWnt シグナルのCross talk (2007)
  • 著者名/発表者名: 梁井公輔
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会(ワークショップ)
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 膵癌細胞の浸潤能におけるHedgehog系の関与 (2007)
  • 著者名/発表者名: 永井俊太郎
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会(ワークショップ)
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 形態形成シグナルと癌 (2007)
  • 著者名/発表者名: 片野光男
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会(特別講演)
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 大腸癌における腫瘍幹細胞療法の可能性 (2007)
  • 著者名/発表者名: 近沢信人
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 腫瘍幹細胞(cancer stem cell)を標的とした乳癌治療法の開発 (2007)
  • 著者名/発表者名: 田中晴生
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [学会発表] 膵癌細胞の増殖に及ぼす癌組織浸潤単核球の役割 : Hedgehog signal活性化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 山崎章生
  • 学会等名: 第20回日本バイオセラピィ学会総会
  • 発表場所: 札幌プリンスホテル
  • 年月日: 2007-10-11
• [備考]
  • URL: http://www.tumor.med.kyushu-u.ac.jp/