研究課題/領域番号 |
19390339
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上之園 芳一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60398279)
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研究分担者 |
夏越 祥次 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (70237577)
石神 純也 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (90325803)
北薗 正樹 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30398276)
松本 正隆 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40398293)
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キーワード | 循環癌細胞 / 微小転移 / 胃癌 / 食道癌 / RT-PCR |
研究概要 |
消化器癌における循環癌細胞(CTC)とリンパ節微小転移の診断法の確立と臨床的意義を明らかにし、癌治療個別化の確立を図ることを目的とした。癌の血行性転移の基本となるCTCを検出、分離可能とするCellSearch Systemと、病理学的に検出困難なリンパ節微小転移をRT-PCRに基づき自動診断するGeneSearch Systemにより行う自動超微転移存在診断法の開発を行った。CTCの検出は、癌転移再発の予測や化学療法、放射線療法における効果判定を的確に行うことで、不要な治療の回避および治療の個別化を可能とする。また、センチネルリンパ節(SN)生検が消化器癌においても応用されつつあり、安全な縮小手術につながる手段として期待されている。SNの正確かつ簡便で再現性のある術中迅速微小転移検出法としてGeneSearch Systemの開発が期待される。胃癌においてCellSearch Systemにより末梢血と門脈血のCTCを測定した結果、癌の進行度および臨床病理学的因子との相関が得られ、特に術中に採取した門脈血からのCTC検出が術後再発予測因子となる可能性が示唆された。切除不能および再発症例における検出では、その効果の評価に有用となる可能性をコンピューター画像による細胞形態の変性により確認した。また、GeneSearch SystemによるRT-PCRの結果は、臨床検体から得られたPositive controlおよびNegative controlによる従来のLight Cyclerを用いた手法との比較において同等以上の検出率を有することが確認された。検出時間の迅速性に優れる点と、one stepでの簡便でcontaminationの回避が可能な点から術中迅速診断への応用が可能であることが示唆された。
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