研究概要 |
腫瘍微小環境に着目し,新しい免疫療法の臨床研究とウイルス療法の開発を行った.ペプチドワクチン療法開発では,膵癌に対する化学療法剤として認可され,腫瘍免疫系を抑制しないと考えられているgemcitabineを使用し,併用するワクチン製剤にはVEGFR2由来でHLA-A2402拘束性のエピトープペプチドRFVPDGNRIを用いた.臨床研究の予定症例数の登録を終了し,追跡調査中である.さらに,BAC(bacterial artificial chromosome)システム、Cre-loxP組換えおよびFLP/FRT組換えを用いてTSP-1(thrombospondin-1)発現型第3世代HSV-1(T-TSP1)を作成し、遺伝子発現のない第3世代HSV-1(T-01)との抗腫瘍効果と遺伝子発現による効果を比較検討し,血管新生抑制作用等による抗腫瘍効果の増強・今後の臨床応用が期待される.
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