研究課題
核酸修飾酵素Activation Induced cytidine deaminase (AID)の肺癌発生への関与を検索するため、AIDを恒常的に発現するAIDトランスジェニックマウスの肺癌ないしは肺微小腺腫からTotal DNAを抽出し、EGFR、ERBB2(Her2/neu)、K-ras、p53、c-myc遺伝子などを抽出し、ダイレクトシークエンスにて遺伝子変異を検索した。しかし、得られたサンプルで、ヒト肺癌で遺伝子変異が知られているEGFR, ERBB2, K-rasの変異検索を行なったが、何れにも変異を認めなかった。肺腺腫、腺癌を呈するAID-トランスジェニックマウスの個体数がまだまだ少ないため、引き続きAID-トランスジェニックマウスの飼育・繁殖を継続して肺の微小腺腫、腺癌を収集し、近年新たに報告されているヒト肺癌原因遺伝子についても、相同な遺伝子に同様の変化がないかを検索中である。またヒト肺腺癌において、AIDとの関連が予想されるEGFR遺伝子変異陽性症例について、サイトカインなどリンパ球の成熟・分化との関連が強い遺伝子についての発現解析を試みた。各種ケモカインレセプターの発現とEGFR遺伝子発現との関連を検索し、CXCR7遺伝子の高発現との関連があることを報告した。他にもCXCR4発現との関連があることも判明しつつあり、引き続き検討している。
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Cancer E-pub
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