研究課題/領域番号 |
19390368
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
神田 圭一 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (60295649)
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研究分担者 |
高見沢 計一 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室員 (10163312)
大場 謙吉 関西大学, 工学部, 教授 (30029186)
田地川 勉 関西大学, 工学部, 講師 (80351500)
渡辺 太治 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (20448723)
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キーワード | 自家組織 / 心臓生体弁 / 再生医療 / 組織工学 / in vivo |
研究概要 |
人工物を体内に埋入した際に、生体防衛機構の働きによって周囲に繊維芽細胞とそれが産出するコラーケン線維によって構成されるカプセル状組織体を心臓代用弁に応用するための基礎的技術開発を行った。 A.基材・形状設計による組織形成促進への試み 鋳型基材の材質の違いが与える組織形成への影響を調べた。表面の分子レベルでの加工修飾については既に大きな成果を得ているが、今回は更に応用を進めマクロ形状設計や血管新生誘導因子の導入により組織化を促進できるかを検証した。組織形成の遅い大動物移植実験を目標に更に推進していく予定である。 B.拍動型循環回路を用いたin vitroにおけるBiovalveの機能評価 作成中のBiovalveはφ5mmの小口径である。初期動物実験をウサギに設定しているためこの大きさで作成しているが、これまでこのような小口径バルブの機能評価を行うための拍動流回路は開発されていなかったため現在開発中であり、1回拍出量2mL、拍動数240回/分を実現するために最適化を行い調整中である。またフローサーキット内ではバイオバルブの形態変化を経時的に流量波形とシンクロして高速度ビデオカメラを用いて撮影することにより評価することが可能となった。まずウサギ大動脈弁との機能比較を定量的に行ったが、我々のバイオバルブの機能は遜色ない物であった。今後は長時間の耐久試験を行う予定である。 C.形状設計による機能改善 現在のConduitモデルをさらに進めて人工物で支持しているConduit部分をも自家組織のみで形成する技術開発に着手した。大動脈基部全体としての大動脈弁〜大動脈の機能を理想的に追い込める事が出来る可能性が出てきた。さらには流体力学的に有利なバルサルバ洞形状をも再現することを最終目標として考えている。
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