研究課題/領域番号 |
19390381
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
永廣 信治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
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研究分担者 |
松原 俊二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294675)
西 京子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (60335817)
中嶌 教夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00332817)
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キーワード | 脳動脈瘤 / エストロゲン / 高血圧 / 酸化ストレス / 炎症 |
研究概要 |
前年度の知見に加えて脳動脈瘤壁の血管内皮細胞ではangiotensinIIやエストロゲンβ受容体の発現が上昇していたが、エストロゲンα受容体の発現が低下していることを認めた。そこで血管内皮細胞を用いてエストロゲン存在下と非存在下でのangiotensinII刺激によるeNOS, angiotensinIItype1受容体(ATIR),およびtype2受容体(AT2R)の発現を調べた。エストロゲン存在下では非存在下に較べてeNOSおよびAT2R発現は高く、ATIR発現は低かった。またこの作用はangiotensinIIで刺激するとeNOSおよびAT2R発現は低下し、ATIR発現は増加した。またこれらの結果と相関してNOX4やp22^<phox>の発現増加がみられた。さらにエストロゲンα受容体阻害剤を用いてこれらの作用がα容体依存的であることを確認した。以上の所見から脳動脈瘤発現部位ではエストロゲンα受容体発現低下によるeNOS低下やATIRの活性化から酸化ストレスが高まり、内皮傷害が生じ、そこに高血圧と血液動態変化による負荷がかかると脳動脈瘤が形成、増大すると考えられた。2年間の研究結果をまとめJournal of hypertensionに投稿し、2009年1月に受理された。なおeNOSノックアウトマウスを用いての脳動脈瘤研究を現在検討しているところである。
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