研究課題/領域番号 |
19390394
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 憲正 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50273719)
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研究分担者 |
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40237938)
中田 研 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00283747)
藤江 祐道 工学院大学, 機械工学科, 教授 (20199300)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
松崎 典弥 大阪大学, 工学研究科, 助教 (00419467)
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キーワード | 幹細胞 / 軟骨分化 / 骨分化 / スキャフォールド / 再生医療 / メカニカルストレス / 骨形成因子 / ハイドロキシアパタイト |
研究概要 |
平成19年度はスキャフォールドを用いない間葉系幹細胞由来三次元人工組織(Tissue engineeredconstruct; TEC)の骨・軟骨分化誘導促進刺激をIn vitroにて試みた。 骨分化に関しては、骨形成因子(Bone morphogenic protein; BMP-2)による刺激、さらにカルシウムイオン溶液とリン酸イオン溶液への交互浸漬法によるハイドロキシアパタイト(HaP)結晶沈着技術がTECの骨分化誘導を再現性高く誘導することを見出した。HaP結晶沈着技術に関してはハイドロキシアパタイトの沈着量と細胞の生存率との相関性を再現性高く得ることが出来、今後の生体内移植研究への基盤となる知見を得た。間葉系幹細胞を生存させながらハイドロキシアパタイトをマトリックスに沈着させる技術は独創的で安全性の高い骨再生治療技術となる可能性が期待される。 軟骨分化に関しては骨形成因子(BMP-2)による刺激により軟骨分化が促進される分子メカニズムをリアルタイムPCRにて解析し、TECを構成する細胞外マトリックスのリモデリング過程の分子機序を明らかとした。またメカニカルストレス(繰り返し圧縮刺激)による刺激もTECの軟骨組織分化誘導にポジティブに働くことを確認した。さらにリアルタイムPCRによる解析によりメカニカルストレスによる軟骨分化誘導過程とBMPによる分化誘導過程は共通の分子メカニズムが関与している知見を得た。
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